ノーベル平和賞のロシアのジャーナリスト「賞は殺害された同僚たちのもの」
フィリピンの女性ジャーナリストとともに、今年のノーベル平和賞に選ばれたロシアのジャーナリストが「この賞は殺害された同僚たちのものだ」と述べました。
ドミトリー・ムラトフ氏
「この賞は報道のために命を捧げた同僚たちのものです。私はこの賞にふさわしくありません」
独立系新聞「ノーバヤ・ガゼータ」の創刊メンバーで24年にわたり編集長を務めるドミトリー・ムラトフ氏。新聞はプーチン政権に批判的な報道で知られますが、2006年にはチェチェン紛争をめぐり政権を追及していたポリトコフスカヤ氏が何者かに銃撃されるなど、これまで6人の記者が殺害されています。
プーチン政権が独立系メディアへの締め付けを強めるなか、ムラトフ氏は、賞金は独立系メディアの支援などに使いたいと述べました。一方、政権側は「祝福する。彼は才能があり、勇気がある」とコメントしています。