もっと詳しく

Intelでは第12世代CPU Alder Lake-Sに対応するマザーボードとしてZ690マザーボードを投入済みですが、2022年1月以降にH670、B660、B610とハイエンドのみならず、ミドルレンジからエントリーまでカバーするAlder Lake-S対応マザーボードを投入します。今回、新たに投入されるマザーボードに関する詳細仕様が出現しました。

Alder Lake-Sに対応するすべてのマザーボード仕様が判明

 

Intelでは2021年11月にAlder Lake-S世代のCPUを発売と同時にハイエンドモデルであるZ690マザーボードの発売も行いましたが、このZ690はハイエンドモデルという事もあり機能が豊富にあり、価格も非常に高いモデルとなっています。

そのため、Intelでは2022年1月頃から投入予定のミドルレンジからエントリー向けCPUの発売と同時に、マザーボードもミドルレンジからエントリー向けラインアップを拡充する予定となっており、今回アッパーミドルモデルのH670、ミドルレンジモデルのB660、エントリー向けH610の3機種に関する仕様が判明しました。

  Z690 H670 B660 H610
対応メモリー DDR5/DDR4 DDR5/DDR4 DDR5/DDR4 DDR5/DDR4
CPU O/C 可能 不可 不可 不可
メモリー O/C 可能 可能 可能 不可
CPU PCIe 5.0レーン 1×16/2×8 1×16/2×8 1×16 1×16
CPU PCIe 4.0レーン(NVMe) 1×4 1×4 1×4 非搭載
DMI 4.0レーン 8 8 4 4
PCIe 4.0 レーン 12 12 6 0
PCIe 3.0 レーン 16 12 8 8
USB3 (20Gbps) 4 2 2 0
USB3 (10Gbps) 10 4 4 2
USB3 (5Gbps) 10 8 6 4
USB2.0 14 14 12 10
SATA 3.0 8 8 4 4

アッパー・ミドルレンジモデル:H670

H670マザーボードはアッパー・ミドルレンジモデルにあたるマザーボードで、Rocket Lake-S対応モデルで言うとH570と同じ価格帯ラインアップとなります。

上位モデルであるZ690と比較するとCPUのオーバークロックには対応していない一方で、メモリーのオーバークロックは可能であったり、PCIe 4.0レーンの数が同じであったりと、拡張性に関してはほとんどZ690とほとんど変わらない仕様になっています。

そのため、オーバークロックのために数万円もマザーボードに出したくないが、Z690並みの拡張性が欲しいという方には最適なモデルとなります。価格面ではH570と同じく、1万円後半から2万円台ぐらいで購入が出来るモデルになると思われます。

ミドルレンジモデル:B660

B660マザーボードでは価格が意識されたミドルレンジ向けのモデルとなっています。そのため、機能面では上位のH670やZ690に比べると明確に劣っている箇所が出てきます。例えば、PCIe 4.0レーンはH670では12レーンあったものが、半分の6レーンに減り、PCIe 3.0レーンは12レーンから8レーンに減らされています。

ただし拡張性については、H670と比べると大きく劣ってはいますが必要最低限のものは搭載されており、Mini-ITXなど小型PCやコストを最小限に抑えたいというユーザーには支持されそうなモデルとなっています。

価格面では1万円程度になると見られており、既にMSI製については価格含めたラインアップ情報も判明しています。

MSI製B660マザーボードの価格とラインアップ出現。最安は1万円台から

エントリモデル:H610

H610マザーボードはエントリー向けのモデルとなっており、機能は最小限に抑え、価格も最小限に抑えられたモデルとなっています。上位のB660と比べるとメモリーのオーバークロック機能は無効化され、PCIe 5.0対応は16レーンが確保されていますが、NVMe SSD用に使えるCPU直結のPCIe 4.0レーンやDMI経由のPCIe 4.0レーンは無くなっています。そのため、H610ではPCIe 4.0だけは非対応となっており、PCIe 4.0対応NVMe SSDなどはDMIを経由したPCIe 3.0モードでの動作となります。また、PCIe 3.0も8レーンのみ用意されます。

また、H610以外のモデルではUSB3.0 (20Gbps)に対応していましたが、こちらも非対応です。

多くの機能が非搭載となっているH610ですが、価格面では他のモデルに比べて安く抑えられると見られており、1万円付近か1万円を切るモデルが多数出現すると見られています。

 

H670やB660などの仕様は特に気になる点は無く、H670は比較的バランスが取れたモデルとなっているのでいつも通り人気モデルとなりそうです。気になるのがH610です。CPUと直結するNVMe SSDが無かったり、そもそもPCIe 4.0に非対応であったりとエントリーモデルとは言え少々物足りない気持ちが個人的にあります。ただ、PCIe 4.0に対応するRocket Lake-Sと同時に投入されたH510も同じくPUと直結するNVMe SSDは非搭載でPCIe 3.0まで対応であったりしたのでエントリーモデルを求める人にとってPCIe 4.0はまだ不要とIntelは考えているようです。

実際にPCIe 4.0対応NVMe SSDを使っていても感じ取れるほどの差は大きくないので価格を上げるより良い選択と思います。

投稿 Alder Lake-S対応、H670やB660、H610の詳細仕様が判明ギャズログ | Gaz:Log に最初に表示されました。