カリフォルニア州などを担当するアメリカ合衆国第9巡回区控訴裁判所は,Appleの申し立てを認め,同社のダウンロードサービス「App Store」について,課金規約の改善命令を停止した。
反トラスト法(独占禁止法)に違反しているとEpic GamesがAppleを起訴した裁判では,9月11日に掲載した記事でお伝えしたように,一審であるカリフォルニア北部地区連邦地方裁判所の判決が出されている。判決では,「Appleの一連の行動は反トラスト法には該当しない」としつつも,アプリの開発者がApple以外の決済手段に誘導することを禁じる規約の改善が命じられていた。その期限が来る直前,執行停止が認められたことになる。
裁判所が公開した文書では,控訴審の決定が下されるまで,改善命令を停止すると述べられており,「App Store」では引き続き,アプリ内に外部の支払いオプションに誘導するリンクを置くことが禁じられる。
一審の判決については,Epic Games,Appleとも判決を不服として控訴しており,ある程度,予想された結果と言えそうだ。裁判は,今後も長期にわたって続くと考えられている。
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