マイクロモビリティのスタートアップであるVoi(ヴォイ)が4500万ドル(約50億円)を調達した。同社はこの資金を、ユーザーが歩道を走らないようにしたり、スクーターが適切に駐車されるようにするなど、安全性を向上する技術の研究開発に使うと述べた。
VoiはアイルランドのスタートアップであるLuna(ルナ)と共同で、英国ノースハンプトンにおいて、駐車場や歩道走行の問題解決にコンピュータービジョン技術をどう使うかをテストするための試験運用を開始していたが、今回の資金調達はその1カ月後に行われた。今回の研究開発費には「歩道走行を防止するためのコンピュータービジョンソフトウェアの使用に関する先駆的な取り組み」が含まれると、同社は発表した。
「当社はこの技術をリードしています。2022年にはLunaのような技術を採用し、当社のフリートに搭載して広く提供したいと考えています」とVoiの広報担当者はTechCrunchに述べた。また、同社のe-bikeにコンピュータービジョン技術を搭載することに前向きであることも明らかにした。
Voiの広報担当者はTechCrunchに、同社はこれまでの進捗に満足しており、Lunaの買収も含め独自の技術を模索していると語った。今のところ意思決定や買収は行われていないが、Voiは次世代スクーターにも投資している。次期車両では、コンピュータービジョンをステムに後付けするのではなく、内蔵する可能性がある。
すでに英国や欧州の70都市でスクーターを展開しているVoiは、さらなる拡大を目指している。また、駐車場、安全性、歩道の混乱を解決する技術は、都市との提携を獲得し、すでにある提携を維持する鍵だとVoiは考えている。
Voiは、今回の資金により物理的な駐車ラックを増やし、歩道の駐車問題にも取り組む。8月4日、同社はストックホルム市との合意のもと、100台の駐車ラックを設置した。英国ではすでに300台以上の物理的な駐車ラックを設置している。
Voiは、LimeやSpinなどの事業者に人気のある交換可能なバッテリーシステムを採用しているため、ラックは単にスクーターを公道から遠ざけるためのものだ。Voiは、物理的なラックを設置することで「都市とそこに住む人々にとって持続可能なサービスを生み出す」ことができると述べている。
今回のラウンドで、Voiの資金調達総額は2億500万ドル(約226億円)に達した。今回のラウンドは、The Raine Groupがリードし、VNV Globalなどの既存投資家が新規投資家とともに参加した。同社は、新規投資家が誰であるかは明らかにしていない。
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カテゴリー:モビリティ
タグ:Voi、コンピュータービジョン、電動キックスクーター、資金調達、マイクロモビリティ
画像クレジット:Voi
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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Nariko Mizoguchi)