あるAnonymous Coward 曰く、
コロナ禍で苦境に陥っている航空業界だが、日本ではさらに追い打ちとなる「代替燃料不足」という危機が迫っているらしい(NHK)。
「持続可能な航空燃料」(Sustainable Aviation Fuel,SAF)という植物や廃棄食品、廃プラスチックなどから生成される代替ジェット燃料で、各国は航空燃料にこのSAFの使用割合を義務付ける動きが出てきている。
SAFも飛行機のエンジンを動かす際には二酸化炭素を排出するが、製造過程を含めたトータルで見れば従来の化石燃料より80%程度、二酸化炭素の排出量を削減できるとされている。
問題はこのSAFの製造プラントが国内には無く、海外のプラントは各国の航空会社による激しい争奪戦が行われており、日本の航空会社が確保できなかった場合飛行機を飛ばせないという状況になりかねない点にある。
「飛び恥(Flight Shame)」という言葉が生まれるほど大量に二酸化炭素を排出している航空業界がこの問題に真摯に取り組むのは良いことだが、代替燃料確保に困難が生じると日本の航空会社のみならず海外の航空会社も日本便を飛ばせなくなるという事態になりかねない。
元記事は全日空と日本航空の航空会社のトップ二人が並んでインタビューに応じるという異例の内容となっている。NHKと同様の内容はフジテレビの番組でも取り上げられていたようだ(J-CAST)。タレコミ中にある持続可能な航空燃料(SAF)に関しては、ここ最近でも様々な取り組みが報じられている。エアバスは同社のA319neoを飛行試験機として、SAFを100%使用した飛行調査を10月末に実施。飛行試験機ではエンジン2基のうち1基でSAFのみを使用して試験したとされている(FlyTeam)。日本国内ではJAXAがSAF普及のための燃焼・排気特性を調べる研究を行っているとしている(ニュースイッチ)。
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