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東京“重症者”第3波超え過去最多 「酸素濃縮装置」品切れも

 東京都が10日に発表した新たな感染者は、検査件数の減る3連休明けにもかかわらず2612人。そして、重症者は176人と、ついに過去最多を更新しました。

 自宅療養者は、この1か月で実に10倍以上に急増していて、第3波を大きく超え、こちらも8月7日に過去最多となっています。小池知事は・・・

Q.現在、自宅療養者入院者が過去最多となっているが
 「デルタ株の猛威ということに尽きるかと思いますけど、しかしながらご自宅での滞留ということ、これも増えていることも事実でございます」(東京都 小池百合子知事)

 知事も問題視する「自宅での滞留」。本来なら入院すべきでも、すぐにはできない現状に懸念が高まっています。

 都の基準で「重症者」とは、意識がない状態で人工呼吸器や人工心肺装置を装着している命の危険の高い患者のことです。「重症」の下には、肺炎が悪化して酸素投与を必要とする「中等症」の患者がいます。政府の方針では酸素投与が必要な患者は入院することになっていますが、すぐには入院できない状態も起きています。10日の時点で「自宅療養」とされている人と、入院などの「調整中」となっている感染者はあわせて3万人を超えています。

 都は、自宅療養の感染者が酸素吸入を行うための「酸素濃縮装置」およそ500台を確保。往診する医師などに貸し出しを始めています。また、都内に15ある宿泊療養施設でも7月下旬以降、酸素投与を受ける療養者が1日あたり20人から30人に増えているということです。こうした状況を受け、SNS上ではこんな現象も・・・

 「感染したら入院できなさそうなので、酸素缶を注文しました」
 「酸素濃縮機器と酸素缶をポチった(ネットで購入)。こんだけ自宅療養者があふれる都内で、万が一があったときに少しでも備えがないと怖すぎる」

 「酸素濃度計はどうしますか?」(受付スタッフ)
 電話の対応に追われていたのは、自宅で使える酸素濃縮装置などの製造販売やレンタルを行う会社です。

 「(Q.問い合わせは増えていますか?)かなり増えています。『いま在宅療養しているけど使えますか?』という問い合わせもかなり増えている」(株式会社ユニコム 金城昊司部長)

 ところが・・・

 「やはり全世界で機械が足りなくなっていますので、機械の在庫が切れている状態になります」(株式会社ユニコム 金城昊司部長)

 すでに供給が追いつかず、入荷待ちの状態だといいます。代わりに登山などのレジャーで使われる濃縮酸素缶を買い求めている人も増えているといいます。

 「必要な方にスムーズにお届けできないことが懸念になっています」(株式会社ユニコム 金城昊司部長)