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出版した体験集を手にする山田修さん(奥左)ら「東海市の戦争を記録する会」のメンバー=愛知県東海市

 若い世代に戦争の記憶を受け継いでもらおうと、愛知県東海市の60~80代の男女7人が、同市在住の元兵士ら約50人への聞き取りや寄稿を基に体験集「明日へ―今、伝えたい戦争のこと」をまとめた。聞き取り後に亡くなった人もおり、関係者は「記録を残すのは今がぎりぎり」と意義を強調する。

 7人は昨年、戦後75年の節目を前に「東海市の戦争を記録する会」を結成。平和団体や近所の長老格の人など、さまざまなつてを使って戦争体験者を探し出し、話を聞いた。パラオで空襲や食糧難に苦しんだ男性や、出撃直前に特攻が中止になった男性、女学校時代に赤紙を書いた女性など、貴重な体験が並ぶ。