ガソリンの値上がりが止まりません。 2019年末から2020年初頭にかけて値上がりし、2020年1月20日には151.6円(レギュラーガソリン1Lあたり全国平均/石油情報センター調べ。
以下同)だったガソリン価格は、コロナ禍の拡大で2020年5月11日に124.8円まで下落。その後、秋口まで133~135円前後の水準が続きました。
しかし2020年10月からガソリン価格は値上がりに転じ、ほぼ一本調子の上昇となります。 そして2021年3月には150円台に乗せ、7月12日には158円に達します。ここから9月27日までは緩やかな値上がりが続く状況となりますが、10月4日に160円に達してからは価格上昇が顕著になり、11月1日には168.7円と、170円台がもう目の前になりました。これで9週連続の値上がりとなり、もちろん今年最高値です。
その理由について、石油情報センターは以下のように話します。 「ガソリン価格を決める最大の要素は原油価格です。この春以降、世界的にコロナ禍からの経済回復で原油の需要が増えている一方、産油国が増産にはあまり前向きではないことから、原油価格は上昇を続けています。
また原油の先高感から投機資金が原油先物市場に流入していることも、原油価格上昇の要因のひとつに挙げられます」 では今後のガソリン価格はどうなるのでしょうか。
「産油国が需要増に応じた増産に踏み切るかどうかが最大のポイントです。この点について、11月4日、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど主要産油国で作る『OPECプラス』が閣僚協議をおこない、消費国が求める12月の原油の追加増産について対応を検討しました」
そのOPECプラスは従来の方針を12月も維持することで合意、新たな増産には応じませんでした。 「各国がさらなる増産に合意すればガソリン価格は落ち着くことが考えられましたが、消費国の求めに応じなかったことから、現在の上昇局面は今後も続くことになるのではないでしょうか」
https://news.yahoo.co.jp/articles/43d7826371c2a0bb27de949e6e8cfd01827d776c