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11月5日と6日、ランボルギーニファンのための恒例イベント、「ランボルギーニ デイ ジャパン 2021」が行われた。昨年はコロナのために中止となっていたこのイベントが安全に配慮しながら再開されたのは嬉しいことだ。今年注目されたプログラムは、カウンタックコンテスト。ランボルギーニ カウンタックが50周年ということで、エントリー台数29台のうち、保存状態の良い極上のランボルギーニカウンタックが10台、会場の新宿住友ビルの三角広場にずらりと並べられていた。
1日目の午前中はメディアセッションで、ダビデ スフレコラ Automobili Lamborghini Head of Japanによるプレゼンテーション及びカウンタックの投票が行われた。スフレコラ氏は「このイベントを皮切りに、安全には十分配慮しながら、ランボルギーニの魅力を日本の皆さんに伝えていきたいと思います」と意欲的だった。

会場には、ランボルギーニの最新モデル、ウラカン STO(Super Trofeo Omologata)や、お望み通りのクルマを作り上げるアドペルソナムプログラムの車両も配置されていた。とくにウラカン STOは、レースシリーズ用にランボルギーニ・スクアドラ・コルセが独自に開発したウラカン EVO スーパートロフェオと、デイトナ24時間レース3連覇、セブリング12時間レース2連覇を果たしたウラカンGT3 EVOというランボルギーニのレーシングモデルにインスパイアされた公道仕様のスーパースポーツカーだ。

そしてこの日は、ランボルギーニ史上最強の830hp超の出力を誇るV12自然吸気エンジンを搭載する、エッセンツァ SCV12の日本初披露も。ランボルギーニ・スクアドラ・コルセがテクニカルサポートをし、ランボルギーニのデザイン部門チェントロ・スティーレがデザインを手がけたエッセンツァ SCV12は、ランボルギーニが開発した自然吸気エンジンの中でも最強のV12エンジンを搭載し、レース用のプロトタイプに着想したエアロダイナミクスと究極のドライビング・エクスペリエンスのためにデザインされ、新たなテクニカル・ソリューションの融合によって生まれたという世界40台限定のサーキット専用ハイパーカーだ。日本への導入に関してスフレコラ氏は次のように述べた。「ここには1台のエッセンツァ SCV12がありますが、世界40台のうち何台が日本に来るかということは決められていません。このイベントやお客様の反応を見ながら決めていきたいと思っています」

カウンタックコンテストでは、エントリーNo.1のLP400が最優秀賞に輝いた。この車両は1974年に市販された、カウンタックのオリジナルモデルということで、総生産台数152台のうちの貴重な一台だ。10台のうち、5台が5000 クアトロバルボーレ、最も新しかったのは、25th アニバーサリーモデルであった。我々にも、一人につき3票の投票券が渡された。カンパニョーロのホイールを履いたものは、個人的に親しみが湧き、一票を投じさせていただいた。初日はオーナーが不在だったので、直接お会いすることはできなかったが、どれも大事に愛されているカウンタックだということがひしひしと伝わってくる。旧車を維持するということは、たいへんな苦労があると思う。だが、このランボルギーニ カウンタックという、スーパーカーの象徴を手に入れ、使っているということは、コスト以上の価値がある。どうか、いつまでも乗り続けていただきたい。先日復活した新型カウンタックだって、秒で完売してしまうのだから、やっぱりカウンタックは特別なのだ。素晴らしい状態のカウンタックと、最新のエッセンツァ SCV12を同時に見られる幸福をかみしめながら、ランボルギーニというブランドの奥深さを改めて感じさせられるイベントであった。