新型コロナワクチンの2回目接種が終了した人が国民のおよそ5割になる中、全国の感染者数も減少傾向が続いています。その要因を、感染症の専門家に聞きました。
全国で感染者が減少傾向にある要因について、東京都の専門家チームの賀来満夫座長は3つの要因を挙げます。
東京感染症対策センター専門家ボード 賀来満夫座長
「ワクチン効果がみられるようになってきている。特に2回目の接種率が60%くらいを超えてくると、重症化する方の割合がかなり改善している」
これに、人流の減少と国民の多くがリスクにつながる行動を回避したことを挙げています。今後については、ワクチンの接種率8割以上を目標にすべきだと強調。また、患者にとってプラスになる要素も出てきたといいます。
賀来満夫座長
「抗体カクテル療法などが実用化されてきている。東京都でも95%と、非常に優れた有効性が認められている。経口の治療薬の治験も進んでいて、この冬に実用化する可能性もでてきている」
ただ、ワクチン接種が進んでも、感染対策を急激に緩和すると、感染再拡大の恐れもあると警鐘を鳴らしました。