このたび、『ELDEN RING』のネットワークテストを先行プレイさせていただけることになりました。公式サイトによれば、プレイヤーキャラクターは筋力を高めて屈強な戦士になったり、魔術を極めたりと、プレイスタイルに合わせて成長できると言います。
フロム・ソフトウェアの過去作『SEKIRO』にハマっていた筆者は思いました。ならば「暗殺者」にもなれるのではと。そこで今回は、「『ELDEN RING』で暗殺者は生き抜けるのか?」をテーマに、アサシン寄りのプレイスタイルで先行プレイに挑戦。本記事でその様子を紹介します。
なお、筆者はPS4通常版でプレイしており、テスト版の仕様上シェア機能が使えないため、スクリーンショットはリモートプレイを通した撮影となっています。画質についてはご容赦ください。
◆暗殺者=背後からのバックスタブ
今回のプレイスタイルですが、要はバックスタブ(※本作では「致命の一撃」と表記)を積極的に狙います。隙だらけの敵に大ダメージを与え、ほとんどを一撃必殺。そのまま倒せれば直接戦闘に至らないので、こちらの被害も最小限に抑えられる強力なアクションです。
致命の一撃は、敵の背後をとって近づき攻撃するか、体勢を崩した敵に近づいて攻撃することで発動。暗殺者ですので、とにもかくにも「背後から致命の一撃」を狙います。そのため、基本は「しゃがみ移動」で行動。バレないよう慎重に動き、1人1人着実に倒してくのが目標です。
◆キャラクター選択に「暗殺者」はなし、でも見た目が“それっぽい”
まずはプレイヤーキャラクターを選択します。選択肢には「剣士」や「魔術騎士」があり、選んだものによって初期装備・ステータスが変化。プレイスタイルの方向性を決めるわけです。なお、「暗殺者」はありません。
暗殺者といえば、気づかれることなく相手を倒す“技量の高さ”が特徴的です。というわけで、技量の高い「剣士」を選択。初期装備の「シミター」に加え、格好もなかなかに暗殺者っぽい見た目です。いかにも「砂漠地帯で活動する暗殺者」という感じで、雰囲気が出てきました。
◆被害は少なく、着々と相手を倒す…目指した暗殺者プレイができる!
さっそくですが結論から言いましょう。暗殺者にとってこの世界、生きやすくもあるし、生きづらくもあります。
曖昧な答えですが、まずは生き抜けると思った理由から語りましょう。隅々まで探索するうち、暗殺者の定番武器「短剣」を発見。致命の一撃に特化しており、多くの敵を一撃必殺で倒せるようになりました。
また、本作の「しゃがみ移動」はかなり優秀。明確に視界へ入らなければ、ほぼ認知されません。おまけに「草むら」なども活用でき、隠れていれば間近を通られてもバレることはなし。草むらからの奇襲!なんて行動ができるわけです。
本作はオープンワールドであり、敵の野営地なども四方八方から侵入可能。廃墟を利用した野営地に侵入し、1人1人着実に倒していく…という、目指していた暗殺者プレイも実現できました。
もちろん基本的には一撃必殺なので、こちらの被害は最小限。普通に戦えば苦戦必須だったタワーシールド・ハルバード装備の重装騎士も、背後から「ズドンッ!」で終わりです。
一撃で倒せなかったとしても、逃げてこちらを見失った後、再び致命の一撃でフィニッシュ。「振り返った瞬間がおぬしの最期よ」と言って、暗殺者プレイを満喫していました。本作は高難度の「死にゲー」ですが、フィールド探索中はかなり死亡数が少なかったと思います。
特に印象的なのは「リムグレイブ坑道」というダンジョン。坑道ゆえに、採掘作業に没頭する敵ばかり登場。非常に背後を取りやすく、安定して致命の一撃を行えました。背後から強攻撃→体勢を崩す→致命の一撃という、よりダメージを与えられるコンボも実践。暗殺者プレイにより、かなり効率的に攻略できたと感じています。
◆暗殺不可能な異形、どうあがいても正面突破のダンジョン
暗殺者は生きづらいと思った理由ですが、まず「致命の一撃ができない敵」がいること。騎士や奴隷など、一般的な「人型の敵」は問題ありません。しかし、フロム・ソフトウェア作品には「異形の敵」が付きもの。本作にも「巨人」や「巨大蟹」など、異形の怪物がたくさん登場します。
これらの敵には、背後から攻撃しても致命の一撃が発動しませんでした。まあ、暗殺者は対人特化のイメージがあるので仕方なし。そもそも、そういった敵と強制的に戦う場面は、テスト版の範囲でほぼありませんでした。
このような巨大蟹の大群には、暗殺者も尻尾を巻いて逃げるしかありません。なお、開発に伺ったところ「致命の一撃ができない敵はいる一方で、過去作と比べても『体勢を崩す敵』は増えている」そうです。
そして、一部のダンジョンはどうしても正面突破が必要になります。様々な潜入ルートから攻略できるわけではなく、一方通行なダンジョンもやはり存在。もちろん、そういった場所は「フロム・ソフトウェアらしい敵配置」が待っています。
隅に潜んで不意打ちを仕掛けてくる敵、遠距離からこっそり攻撃してくる敵、油樽だらけの部屋に火薬壺を投げてくる敵等々。暗殺者ゆえにしゃがみ移動および、周囲の警戒を徹底していたので、事前に気づくことはできました。
「見え見えの罠だな」と余裕でいられる反面、どうしても正面から挑まなければならない=背後から致命の一撃を狙えないのが、少し歯がゆかったです。
◆やっぱり「ボス戦」はガチンコバトル!
そして何よりも「ボス戦」での暗殺者プレイが無理でした。だって初めから見つかってるもん。開幕タイマン勝負が約束されてるもん!移動範囲の限られたエリアに閉じ込められて、ガチンコバトルするしかないもん!!
プレイ前から「フロム・ソフトウェア作品だし、ボス戦はガチンコになりそう」と予想していましたが、やはりその通りでした。中にはオープンワールド上で戦えるボスもいますが、背後から致命の一撃を狙うのは厳しめ。もはや暗殺者なんて関係なし。正面から全力で立ち向かうのみです。
本作では武器ごとに「戦技」という、FP(MP的なもの)を消費して撃つ特殊技が存在。使用した短剣こと「レドゥピア」は、斬撃を相手に飛ばす遠距離技「レドゥピアの血刃」が戦技にあたります。
暗殺者プレイゆえ、装備は動きやすさ重視の軽量防具でした。そのため打たれ弱く、一撃一撃が大ダメージとなります。相手の間合いギリギリから攻撃できる「レドゥピア」は、その点を見事にカバー。致命の一撃だけでなく、正面戦闘でも大活躍してくれました。まさに「暗殺者のために用意された武器」です。
また、NPCを手軽に召喚できる「遺灰」なんてのも存在。個数制限はなく、FP消費で使えます。NPCたちが狙われている隙に、死角から攻撃を叩き込むことも可能。つまり、安全圏から「レドゥピアの血刃」を撃ちまくれるわけです。これで初見撃破できたボスもいたほど。ボスよ、卑怯とは言うまいな。
◆暗殺者でも生き抜ける、場合によってはむしろ強い
今回のテーマ「『ELDEN RING』で暗殺者は生き抜けるのか?」ですが、テスト版に限れば「生き抜ける」と答えます。厳しい場面はありましたが、集団戦が少なく済んだり、ボス以外の強敵を楽に倒せたりと、メリットも多く感じました。相手に何もさせず勝つのは優越感がありますし、なにより「一撃必殺」は気持ちが良いんです。
ボス戦においても、「レドゥピア」の大活躍により10体程を撃破。致命の一撃ができないから詰んだ…なんてことはありません。製品版では色々と調整されるでしょうが、1つのプレイスタイルとして「暗殺者もありだな!」と思えました。まだ見ぬ敵に致命の一撃を決めるのが、今から楽しみでなりません。
PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/Steam向けソフト『ELDEN RING』は、2022年2月25日(金)に発売予定です。