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NECらが歩行の質を測れるインソールを法人向け提供、歩行速度・歩幅・接地角度・離地角度・足上げ高さなど計測

センサ付きのインソールを、靴に入れるだけで「歩容(≒歩行の質)」を計測でき、さらにAIが足の健康状態を示す指標を推定する──。そんなことが可能な「歩行センシング・ウェルネスソリューション」を、NECとFiNC Technologiesが共同開発しました。病院や介護事業者などの法人向けに提供するとしています。

同ソリューションは、インソール(5000円)、センサ(月額3000円)、クラウド上のダッシュボード(5万円)と組み合わせたもの。

インソールには、NECが開発した小型の歩行分析センサが内蔵されており、歩行速度、歩幅、接地角度、離地角度、足上げ高さ、足の外回し距離のデータを測定できます。

センサは、歩行時のみ検知・起動する仕様で、消費電力を抑えることが可能です。

両者は、リアルタイム計測用のセンサーも開発し、特定の場面での歩行状態を計測することもできるとしています。

センサで収集したデータは、専用のアプリやダッシュボードから確認でき、同データを基に、足圧中心移動指数や拇趾関節の歪み(第一中足骨関節角度)といった、足の健康状態を示す指標を、独自の歩容分析AI技術が推定します。

両者は、「従来、人の歩行状態を把握するには、歩行の様子をカメラで撮影したり、ウェアラブルのセンサでデータを計測したりする必要があり、運用コストや利便性などに課題があった」としたうえで、「同ソリューションを使うことで、日常の歩行データや、開発途中の靴で測ったデータなどを、場所や時間を問わず、設備も不要になり、従来の課題を解決できる」と説明しています。

昨今のコロナ禍で在宅時間が増加し、健康に対する意識が高まっています。こうした社会情勢の変化を踏まえ、健康に関するデータをアプリで管理できるサービスが増えています。

ITスキルを持つユーザーにとっては、朝飯前な健康関連サービスですが、“デジタル弱者”とされる高齢者などをうまく取り込めていないように思います。今後は『テック好きでなくても、誰でもかんたんに使える』を意識した、Withコロナ時代の健康関連サービスの登場に期待したいところです。

(Source:NECEngadget日本版より転載)