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高級トースターの代名詞ともいえるのが、バルミューダの「BALMUDA The Toaster(バルミューダ ザ・トースター)」です。BALMUDA The Toasterは2015年に初代モデルが発売され、「トースターが変わるだけでパンがここまで美味しくなるのか!」と多くのユーザーに衝撃を与えました。そんなBALMUDA The Toasterですが、実は昨年2020年にひっそりとリニューアルしています。そこで、ここでは新BALMUDA The Toasterのどこが進化したのか、味や使い勝手をじっくり試してみました。

↑BALMUDA The Toaster(直販価格2万5850円・税込)【SPEC】本体サイズ:幅357×奥行き321×高さ209mm、質量:約4.4kg、定格消費電力:1300W、付属品:5ccカップ、取扱説明書(保証書付き)、ガイドブック

 

そもそもBALMUDA The Toasterはどこがすごいの?

BALMUDA The Toasterが登場したのは2015年。それまでトースターといえば、上下にヒーターがあり、設定した時間加熱するという単純な構造でした。そんななか、BALMUDA The Toasterは「水蒸気による熱制御」「食材に合わせた細かな加熱コントロール」という新しい機能を追加。本体上部の給水口から5ccの水を入れ、庫内にスチームを充満させることで素早くパン表面に熱を伝えます。これにより、従来のトースターよりも外側は薄くカリカリ、中はしっかり水分が残ってモチモチとしたトーストが焼けるのです。個人的に、この「水を入れる」という一手間が「面倒」と感じるか「(美味しいパンが食べられる準備として)ワクワクする」と感じるかが、BALMUDA The Toasterを購入する判断ポイントのひとつです。

↑本体上部に給水口があり、ここに専用カップで5ccの水を給水してパンを焼き上げます

 

↑扉上部に給水カバーがあり、扉の開閉で自動的に口がカバーされるのでホコリが入りません。カバーを外したり付けたりする手間が必要ないのは嬉しいポイントですね

 

もうひとつの革新的機能が「細かな温度コントロール」。BALMUDA The Toasterには食パンを焼く「トーストモード」のほか「チーズトーストモード」「フランスパンモード」「クロワッサンモード」があり、それぞれの食材に合わせて1秒単位で細かく温度制御をします。たとえば、トーストモードでは60℃前後でパンの中のデンプンをアルファ化させてモチモチ感を蘇らせ、160℃で表面をカリッと焼き締め、最後に220℃で焦げ目をつけて香ばしさを演出します。一方、チーズトーストはパンの上の食材にしっかりと火を通すために上面ヒーターを強めに設定。チーズ以外でさまざまな具材をのせて焼く場合にも適したモードです。

↑チーズトーストモードでハムチーズトーストを焼いているところ。扉の窓からしっかり焼き色をチェックすることができます

 

↑このチーズのしっかりとした焼き色がBALMUDA The Toasterチーズトーストモードの特徴! チーズのトロッと感と香ばしさを両方味わえます

 

BALMUDA The Toasterで個人的に気に入っているのがフランスパンモード。このモードでは、厚みのあるフランスパンでも上部が焦げず、表面はパリッとしつつも中までふっくら柔らかく加熱できます。従来までの「ヒーターをON/OFFするだけ」のトースターではできなかった焼き方です。

↑時間がたってふにゃふにゃになったバタールをBALMUDA The Toasterにセットしたところ。背が高いので、パン上面とヒーターの位置がかなり近くなることがわかります(取扱説明書には、食材の高さは5.5cm以下と記載)

 

↑フランスパンモードの標準焼き時間は3~4分。写真は3分半焼いたパンですが、上面が焦げていないのがわかります。ですが、手で割ってみると表面はパリパリ! しかも中までしっかり加熱されています

 

ちなみに、バルミューダの公式ホームページには多くのBALMUDA The Toasterを使用したオリジナルレシピを用意。時間があるときに、オリジナルレシピを試してみるのも楽しみのひとつです。

↑あらかじめフライパンで肉に焼き色をつけ、BALMUDA The Toasterで仕上げるローストビーフ

 

↑ローストビーフはフランスパンモードで10分焼くことで、中まで美しいピンク色に仕上がりました

 

↑個人的に大ヒットだったのが食パンに焼きのり、バター、しょうゆで作る「のりトースト」

 

新モデルで何が変わったのか?

BALMUDA The Toasterがリニューアルしたと先述しましたが、実は見た目はほとんど変わっていません。このため、新旧モデルを並べても、カラー以外はパッと見ても違いに気付かない人が多いと思います。ただし、よくみると給水カバーが小さくなっていたり、ドアの窓部分が従来よりも少しだけ奥まっていたりするなど、両モデルを並べるとわかる違いはあります。

↑一見すると違いがわかりにくい新旧モデル。左が旧モデル(2017年発売)で右が新モデル(2020年発売)

 

↑新モデル(右)は給水カバーが小さくなり、パンの出し入れ時に従来より邪魔になりにくくなりました

 

一目でわかる違いは操作部。モード切替表示が「どのモードを選んでいるか」がひと目でわかるデザインになり、主操作部はボタン中央に「電源ON/OFF」のボタンが付きました。BALMUDA The Toasterは旧モデルの完成度が高く、現在も旧モデルを売っている店がありますが、新旧の違いはダイヤルに電源ボタンがついているかどうかでチェックすると間違いありません。

↑本体左側のモード変更ボタン。新モデル(右)はモードアイコンの間にラインをデザインすることで、現在選んでいるモードがわかりやすくなっています

 

↑新モデル(右)のボタンは電源とタイマーが一体化。従来品(左)はタイマーを回すと自動的に電源ONになっていましたが、新モデルからは電源を自分で入れる必要があります

 

このほか、さまざまな細かな違いはあるのですが、個人的にデザイン面で一番うれしい進化が「焼き網」のデザイン変更。従来は焼き網にフックがついており、このフックを本体に引っかける必要がありました。一方、新モデルの焼き網のセットは本体のフレームに「のせるだけ」。脱着が簡単なので洗うのも簡単です。またBALMUDA The Toasterには金属トレイが付属しないため、網にアルミホイルなどを巻き付けて調理することもあるのですが、ホイルを焼き網にぐるっと巻き付けて、ポンとフレームに乗せられるのも手軽です。

↑揚げ物の調理やオーブン調理など、汁や油が垂れる調理などにはアルミホイルを活用。新モデルでは焼き網にホイルを巻き付けて利用できるようになりました

 

新旧モデルで違いを感じたモードは?

リニューアルに際して、各モードの加熱コントロールも改良しているといいます。そこで、今回は新旧モデルでパンの焼き比べもしてみました。一番気になるトーストモードは、従来より焼き色が薄くなった印象。また、旧モデルは裏面の焼き色が少し濃い目の印象だったのですが、新モデルでは裏面の焼き色が比較的均一になっている気がします。味と食感は新旧どちらも一般的なトースターより断然美味しく、大きな違いはそこまで感じませんでした。ただし、新モデルのほうが裏側が焦げすぎずに上手く焼けると思います。

↑新旧モデルの「トーストモード」3分半で6枚切りトーストを焼いてみたところ(上2枚が新モデル、下2枚が旧モデル)。いずれも中央の焼き色が濃いめ。写真は2枚焼きをしましたが、1枚焼きだとほぼ焼きムラはありません。味は両モデルともに外が薄くカリッとしており、中はふんわりモチモチ! バターをつけなくても香ばしさと食感の豊かさだけで美味しくトーストが食べられます

 

↑裏面の焼き色(上2枚が新モデル、下2枚が旧モデル)

 

ちなみに、比較的違いがあるかも? と感じたのはクロワッサンモード。スーパーの安いふにゃふにゃのクロワッサンを新旧モデルで焼いてみました。両モデルともに驚くほど表面がパリパリ、中はふっくらと仕上がります。ただし、新モデルのほうが焼き上がり直後のパリッと感が強く感じられました。

↑左2個が旧モデル、右2個が新モデルのクロワッサンモードで焼いたクロワッサン。焼き色はほぼ同じに見えるのですが、焼き上がり直後のパリッと感は明らかに新モデルのほうが上

 

ところで、BALMUDA The Toasterでは水を使わない170/200/230℃のオーブン機能(クラシックモード)もありますが、こちらは従来モデルとほぼ変わりなし。試しに170℃モードでクッキーを焼いてみたところ、庫内奥側が強く焼けてしまいました。オーブン機能に関してはコンベクションオーブンには勝てません。ただし、グラタン等の「焼き色をつけるだけ」程度の調理なら問題なくこなせます。

 

美味しいパンが食べたいならBALMUDA The Toasterは買い!

BALMUDA The Toaster発売以降、各メーカーが高機能トースターの開発をスタート。いまではフランスパンモードやクロワッサンモードを搭載した、食材に最適な加熱コントロールができる製品も続々と増えています。しかし、今回のレビューでBALMUDA The Toasterはそういった後発製品と比較しても、新旧モデルともにトップクラスの美味しさだと実感しました。

 

また、リニューアル後もほとんどデザインは変わっていませんが、これはある意味旧モデルのデザインが完成されていることの裏返し。今みても「カッコイイ」と思わせられる希有なシリーズです。

 

今回は2017年の旧モデルと2020年発売の新モデルで比較しましたが、前者のユーザーもそろそろ買い換えを検討する時期かもしれません。個人的に、いま旧製品を問題なく使えているなら、無理に買い換えをしないでも良いのではないかと思います。加熱制御はリニューアルに際して再調整されていますが、パンの味に関してはそこまで大きな変化は感じません。ただ、細かな点で使い勝手が向上しているので、不具合などで調子が悪くなってきているなら買い換えもアリだと感じました。

 

【キャンペーン情報】

バルミューダオンラインストアでは購入特典にBALMUDA The Toasterのオリジナルレシピブックをプレゼント。また、オンラインストアおよび店頭で30日間の返金保証キャンペーンを実施中。

 

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