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ミニ四駆ファンに定評のあるムックのシリーズ最新版、「タミヤ公式ガイドブック ミニ四駆超速ガイド2021-2022」がワン・パブリッシングより発売中です。

 

内容は、現行マシンの特徴やスペックが丸わかりのオールカタログ、“超速”の走りを手にすることのできるチューンナップ術、レジェンドと呼ばれるカリスマミニ四駆レーサーたちが伝授するジャパンカップ攻略法など盛りだくさん。特別付録は全マシン対応のドレスアップステッカー。

 

そんな本を前にして大変恐縮ながら、僕は「大昔に少しかじった」程度というミニ四駆のド素人。それでもぜひ読んでみて、と本書を編集部からおすすめされたので、何も知らない読者なりの発見があるのでは? とあえて積極的に読み込んでみることに。

 

本の中身はやはり上記のとおり改造のテクニックであったり、ミニ四駆の大会出場を目指すようなレーサーに向けた話題が中心。やっぱりちょっと難しいか……と感じつつもページをめくっていくと、こんな自分でも惹きつけられるようなトピックがちょくちょく見つかり始めました。

かわいらしい柴犬が乗っているミニ四駆があるらしい

こうして本の形でまとまっていると便利であろう記事の筆頭が、あらゆるミニ四駆を集めた「現行マシンオールカタログ」。発売時期別とかではなく「シャーシ別」にマシンをずらりと並べていくあたりが専門誌らしい。

 

この「スーパーⅡシャーシ」カタログの中でひときわ目を引いたのが、アニマル系のミニ四駆。動物系のデザインのクルマという意味ではなく、運転席に動物そのもののフィギュアが乗り込んでいるモデルです。「かわいらしい柴犬のフィギュアが付属している」というミニ四駆ドッグ、「左右の耳が塗り分けられているなど芸が細かい」ミニ四駆キャット、「ぽっちゃり系のブタのドライバー」ミニ四駆ピッグなど、けっこう種類がある上にどれも可愛い。

 

よくよく見ていくと「パンダシリーズの第2弾」ミニ四駆パンダ2というのもあり、同じ動物でも第2弾が出るほどシリーズ化してるじゃないですか。このあたりでギアが入ってきた筆者は、タミヤのホームページを見に行って全貌を知ることになるのですが……アニマルドライバー付きのミニ四駆、笑っちゃうぐらい種類が出てました。「どうぶつの森」状態。

 

 

ミニ四駆のデザインはどれもカッコいい一方、素人目にはどれも同じようなものが多いイメージがあったなかでこれは新鮮。「運転席に誰かが乗り込んでいる」という画がいいんでしょうか。アニマルミニ四駆限定の大会なんかがあったらちょっと参加してみたいかも。

 

コロナ禍で様変わりするミニ四駆の公式大会

ちょっと硬めの話題もあります。「2020-2021 ミニ四駆ジャパンカップはどう変わった?」という記事では、新型コロナウイルスの影響下でミニ四駆の公式大会がどういうことになっているかが詳しく紹介されていました。

 

特に大勢の人が集まる2020年以降の大会では、「これまで参加者が思い思いにセッティングをしてきたピットを廃止」、「受付から車検、レースまでを一方通行にして感染リスクを減少させる」という対策が取られているそう。

 

このことを「ノーピット/ワンウェイ方式」と呼んでいて、本書ではミニ四駆の新たな様式としてたびたび紹介。「ミニ四駆超速ガイド」をこうして手に取らなければ知ることがなかったであろう単語と情報でした。

 

ミニ四駆名人おすすめの100均グッズが気になる

また、ド素人目線で読んでも意外に楽しめたのが「レジェンドに聞く!セッティング&レースの考え方と基礎知識2021」。表彰台クラスのミニ四駆レーサーからのアドバイスとあってハイレベルな内容が続くなか、「使える道具を教えて!」という質問とその答えが思いのほか興味深い。

 

「100均のセリアで最近売ってるフタつきのボックスが、ミニ四駆を入れるのにちょうどよくて、仲間はみんな使っています。狙ったかのように完全に大きさがピッタリ」

(“加速王”品川龍一さん)

 

そのボックスは、ミニ四駆の車検を通過できる規格のマシンを入れると、高さ・幅にほどよい余裕を残してピッタリと収まるんだとか。これは熟練者でなくても、全ミニ四駆ユーザーにとって耳寄りな情報かも。100均収納グッズ好きの僕としては、そこまでピッタリなら実際にボックスに入れて試してみたい……とすら思ってしまったりして。

 

大会を優勝したフルチューンのミニ四駆も必見!

このほか、ミニ四駆初級者のバイブルになりそうなのが「走って検証!G.U.Pマシンセッティングはサーキットで学ぶ!」という記事。G.U.P(グレードアップパーツ)の何を変えると、具体的にタイムが何秒ぐらい縮むのかを検証しながら教えてくれます。ミニ四駆はイジれるパーツがあまりにも多く、どこから手をつけたらいいか想像ができなかったので、こういう企画はありがたいと思います。

 

最後に、本書ならではの極めつけと感じられたページが「ジャパンカップ2020 チャンピオンマシンギャラリー」。ここではレースに優勝したレーサーによる、実際にチューンナップをやりつくしたミニ四駆とその写真が紹介されています。本書前半にあったカラフルな商品カタログから一変し、こちらはバンパー、ローラー盛り盛りの黒っぽくゴツいマシン一色に。そのギャップに驚かされるとともに、「やっぱり、本格的なレースはこういう見た目のヤツじゃないと勝てないんだ……」と、アニマルミニ四駆にときめいた筆者は肩を落とすのでした(笑)。逆にいえば、本書のこの守備範囲の広さが、ミニ四駆の持つ懐の広さを垣間見せてくれるようにも感じます。

 

 

【書籍紹介】

タミヤ公式ガイドブック ミニ四駆超速ガイド2021-2022

著者:GetNavi編集部
発行:ワン・パブリッシング

タミヤ公式のミニ四駆ガイドの2021-2022年版。初心者から玄人まで、知っておきたいチューンナップのコツやドレスアップの最新テクニックを紹介する。チャンピオンズの優勝マシンの詳細解説や、誌上コンクールデレガンスなど、ここでしか読めないスペシャル企画が満載

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