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11日、G7外相会合の会場に到着した林芳正外相(中央)=英リバプール(AP)
11日、G7外相会合の会場に到着した林芳正外相(中央)=英リバプール(AP)

【ロンドン=板東和正】先進7カ国(G7)外相会合が11日、英中部リバプールで2日間の日程で始まった。東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国を初めて招待し、インド太平洋地域で覇権主義的な動きを強める中国への対応を協議。ロシアによる侵攻が懸念されるウクライナ情勢も主要議題となる。

議長国・英国は同日、中国やロシアなどの権威主義国家を念頭に「自由の土台を壊そうとする侵略国に対抗する」と強調し、民主主義国家の連携を強化する考えを示した。

新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」が英国で拡大する中、会合は対面形式で開催。対面での参加が難しい国はオンラインで対応する。日本からは林芳正外相が出席した。

この日はロシアがウクライナ周辺での軍事行動を強化している問題や国軍がクーデターで実権を握ったミャンマー情勢などへの対応について協議。ロシアによるウクライナ侵攻を断固として阻止する姿勢を示し、侵攻に踏み切れば「深刻な結果をもたらす」との認識で一致する見通しだ。

12日は、ASEAN加盟国を交えた初の拡大会合を開き、覇権的な海洋進出を続ける中国を念頭にインド太平洋地域での連携強化を確認する。韓国やオーストラリア、インドの外相も「ゲスト国」として協議に参加する見通し。

中国政府による新疆(しんきょう)ウイグル自治区での人権侵害への対応も議題にする方針で、来年2~3月の北京冬季五輪・パラリンピックに閣僚らを派遣しない「外交的ボイコット」についても協議されるとみられる。

議長のトラス英外相は討議に先立つ11日、声明で中露などを念頭に「影響力のある民主主義の国々が、自由の土台を壊そうとする侵略国に対抗し、統一戦線を組んでいるとの明確なメッセージを送る」と表明した。民主主義陣営が国際秩序を攻撃する国々に強い態度で臨む姿勢を示した。

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