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↑Galaxy Z Flip3 5G

 

サムスン電子は8月11日、縦折りタイプのフォルダブルスマートフォン「Galaxy Z Flip3 5G」を発表しました。画面を縦折りにしてコンパクトに持ち歩けるAndroidスマホで、今回折りたたみスマホとしては初めての防水対応となりました。

 

同時に横折り型の「Galaxy Z Fold3 5G」と、スマートウォッチ「Galaxy Watch 4」、完全ワイヤレスイヤホンの「Galaxy Buds2」も発表されていますが、ここではGalaxy Z Flip3 5Gを紹介します。

 

持ち運びラクラクなコンパクトスマホ

Galaxy Z Flipシリーズは、縦長ディスプレイのスマホをコンパクトに持ち運べる、デザインにこだわったスマートフォンです。画面を半分に縦折りすると、コンパクトミラーのような形になり、小さなポケットやポーチにもすっぽりと収まります。

 

↑大型ディスプレイ搭載のスマホがメインとなった今、こうしてポケットに収まるデザインのモデルはうれしいところ

 

開いたときの画面サイズは6.7インチで、このときに使える機能は一般的なストレート型のスマホとほぼ同じ。また、アスペクト比は21.9:9とかなりの縦長です。比率で言えば「Xperia 1 III」よりも縦長になっています。WebブラウザーやSNSアプリを開いたときに、一度に多くの情報を表示できます。

 

↑ディスプレイの解像度は2640×1080ドット(フルHD+)。映像なども高精細な表示で楽しめます

 

サブ画面は華やかなうえに実用的に

Galaxy Z Flipシリーズはかつての折りたたみケータイのように「サブ画面」を搭載しています。カバーディスプレイと言われるこの画面は、前モデル「Galaxy Z Flip 5G」比で4倍の大きさの1.9インチへと刷新されました。

 

カバーディスプレイには待受画面として、さまざまなスタイルの時計を表示できます。また、スマートウォッチのGalaxy Watch 4とおそろいのデザインを選ぶことも可能です。

 

さらに、前モデルのカバーディスプレイでは、通知の文字は1行のみの表示となっていましたが、大型化したことで複数の通知が一覧可能になりました。これに加えて、縦にスクロールして過去の通知を遡って確認も可能です。

 

↑Galaxy Watch 4とおそろいの時計デザインにすると、統一感が生まれてグッとオシャレな印象に

 

↑スケジュールの表示も可能。いちいち開かなくても大事な情報はカバーディスプレイで確認できます

 

また、カバーディスプレイで音楽の再生・停止を操作したり、マナーモードなどを切り替えたりできるコントロールパネルも用意されています。

 

折りたたみディスプレイは120Hz対応でGetNavi webやTwitterを見やすい

Galaxy Z Flip3 5Gの進化点はいくつかありますが、使用感に関わるところでは、ディスプレイのリフレッシュレートが120Hz駆動に対応したことは大きな変化と言えるでしょう。ディスプレイの書き換え速度が高速になったため、たとえばアプリ上でスクロールしたときなどでも、なめらかに表示できるようになります。

 

特に、Galaxy Z Flip3 5G において120Hz駆動が威力を発揮するのは、縦長のページをひたすらスクロールするとき。たとえばGetNavi webのようなニュースサイトや、TwitterのようなSNSアプリを閲覧する際に効果を実感できるでしょう。動きがなめらかになるため、目への負担を軽減できます。

 

なお、ディスプレイは可変リフレッシュレート対応となっており、たとえば画像を表示しているときは自動でリフレッシュレートを下げて、消費電力を削減できます。つまり、使うシーンによって快適な表示と電池持ちの良いとこ取りをできるディスプレイなのです。

 

スタイリッシュなデザインはそのままにIPX8相当の防水仕様を採用

Galaxy Z Flip3 5Gは折りたたみスマホとしては初めて、防水への対応も果たしています。

 

↑IPX8相当の防水仕様で、水面で操作しても正常に動作することが確認されています

 

さらに、耐久性も向上しています。本体側面のフレームには新開発のアルミニウム合金「Armor Aluminum」を採用。落としたときに凹みが入りにくいようになっています。このほか、メインディスプレイには折り曲げ可能な極薄ガラスを採用したうえで、ひっかき傷を自己修復する画面コーティング材を新たに追加しました。

 

このように、防水対応かつより頑丈にしつつも、スタイリッシュなデザインは変わっていません。今回、折りたたんだときの形状が見直されて、ヒンジ部のスキマが減って、よりピタッと折りたためるようになっています。

 

また、画面サイズはそのままに、開いたときの横幅は72.2mmと前モデル比で1.4mm細くなりました。片手持ちで操作しやすくなっています。

 

↑片手でしっかりとホールドしやすいサイズ感に仕上がっています

 

チップセットは最新のSnapdragon 888搭載、ハイエンドクラスのスペックを実現

カメラは前モデルと同じく、背面カメラを2つ、インカメラを1つ搭載。背面カメラは超広角12メガピクセル(123度、F2.2)と広角12メガピクセル(F1.8、光学手ブレ補正対応)となっています。インカメラは10メガピクセルで、画面上部に穴を空けたような形状のパンチホール型を採用しています。

 

↑背面カメラは縦に2つ並ぶ構成

 

チップセットはSnapdragon 888(5nmプロセス、8コア)を搭載。メモリーは8GBと、2021年のスマホとしては最高クラスのスペック。内蔵ストレージは128GBまたは256GBとなっています。

 

生体認証は本体側面に指紋センサーを装備しています。また、開いたときの大きさは72.2×166.0×6.9mmで、閉じたときは72.2×86.4×17.1(ヒンジ部)~15.9mm(先端部)。重さは183gで、防水対応や耐久性を実現しつつも前モデルのGalaxy Z Flip 5Gと変わりません。バッテリー容量も3300mAhで前モデルと同じです。

 

4色の新デザイン&オンライン限定3色、日本での展開にも期待

米国向けのカラーバリエーションは、Cream、Phantom Black、Green、Lavenderの4色を展開。いずれもカバーディスプレイとカメラ部は黒色のツートンカラーで、マット調の落ち着きのある色合いとなっています。さらに、米国ではSamsung.comの限定カラーとして、White、Pink、Grayの3色もラインアップ。価格はいずれも999.99ドル~で、前モデル発売時の1449.99ドルという価格設定と比べると、大幅に安価になっています。

 

↑上から時計回りに、Phantom Black、Cream、Green、Lavenderモデル

 

↑左からWhite、Pink、GrayのSamsung.com限定カラーモデル

 

また、ファッションブランドThom Browneとのコラボレーションモデルは今回も展開予定。ブランドモチーフのトリコロールカラーをあしらったデザインモデルが発表されています。

 

日本国内での展開については、発表時点(8月11日23時現在)では明らかにされていませんが、前モデルのGalaxy Z Flip 5Gは国内ではauの独占販売となっていました。また、限定モデルのThom Browne EditionはSIMフリーモデルとしてGalaxy Harajukuや百貨店などで販売された実績もあります。今回のモデルの日本投入も十分期待できるでしょう。

 

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