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このタイトル・・・研究者としては使いたくはないのですが、一般向けにわかりやすく書くと、こうなります。

つまり、科学的に言うのであれば、世界中のどの品種のどの熟度のキウイフルーツ果実を調べても、ただの1分子もソラレンが含まれていないことを証明しなければ、「キウイフルーツ果実にソラレンは含まれていない」とは言えません。つまり、これは証明不能です。当然、イチゴであろうがブルーベリーであろうが、ソラレンを含まないことを証明することは不可能です。

ただ、今日実験室でHPLC法で測定した限りでは、普通の緑色のキウイフルーツ(ヘイワード種、愛知県産)果実からは、ソラレンはもちろん、その仲間である5-メトキシソラレン(ベルガプテン)も8-メトキシソラレンもアンゲリシン(イソソラレン)も、全く検出されませんでした。これはもう、一般的な感覚では、「キウイフルーツ果実はソラレンを含まない」と言い切っても良いレベルです。どこかのサイトに書いてあったような、「キウイフルーツはソラレンを多く含む」という記述は、全くのデタラメであることが証明できました。

現在、検出限界値を正確に割り出す作業中です。また、ちゃんと抽出作業が行われているかの検証も行う必要があります。あと1週間ほどすると、正確なデータが出せると思います。

ちょっとフライングですが、今日のデータから概算すると、キウイフルーツを朝一度に1000個(約100キログラム)食べても、シミや日焼けが増すようなレベルになることはないですね。さて、どこのどなたでしたっけ?「キウイフルーツはソラレンを含むので、朝食べるとシミが増える」などと、データもなしに世迷言を書いている人は?何も知らずにバラエティ番組の情報の受け売りで「夜食べるのがGood!」なんて書いている人は?

もうしばらくしましたら、このデータを論文レベルに仕上げてアップします。キウイフルーツは、何の心配もなく朝から食べていいんですよ。