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東京オリンピック・パラリンピックにおける日本選手の成果を分析して課題を探るためスポーツ庁が行った競技団体への調査で、新型コロナウイルスの影響によって選手のメンタルヘルスや対戦相手の情報収集などに課題があったという声が相次いで寄せられたことが分かりました。スポーツ庁は今回の調査結果を、今後の強化戦略などに反映させていく方針です。

日本選手団は、東京オリンピックで史上最多の58個のメダルを獲得し、東京パラリンピックでも前回大会を大きく上回るメダルを獲得するなど躍進しました。

こうした成果を分析して課題を探るため、スポーツ庁は東京大会の終了後、メダル獲得が期待された26の「重点支援競技」のうち12の競技団体に対して聞き取り調査を行いました。

その結果、好成績の要因としてはNTC=ナショナルトレーニングセンターの拡張や具体的な目標などを示した強化戦略プランの策定、それに選手強化費の増額が多く挙げられました。

一方で、新型コロナによって不安を感じる選手などのメンタルヘルスへの対応や、大会の中止で対戦相手のデータの不足や選手の実力を測ることが難しいといった声も相次いで寄せられたということです。

新型コロナの影響で選手や競技団体の活動が制限される状況が続く中で、スポーツ庁は今回の調査結果を、3年後のパリ大会など今後の強化戦略に反映させていく方針です。

スポーツ庁 室伏長官 “北京やパリに向けサポートを”

スポーツ庁が行った競技団体への調査で、東京大会では選手のメンタルヘルス対策や対戦相手の情報収集などに課題があったという声が相次いで寄せられたことについて、室伏長官は「選手たちは自国開催でなんとか成績を残したいという強い気持ちがあったと思うが、大会の1年延期などもあり、なかなか思うようにいかず、苦労していたことを改めて感じた」と述べました。

そのうえで「特に新型コロナの影響で大会の数が少ないため、うまく情報を集められず、対戦相手がどういう状況か、自分が強いのか弱いのか立ち位置が分からないという印象があった」とアスリート出身の長官ならではの分析を示しました。

そして「新型コロナの影響はまだ終わっていない中ですぐに北京大会があり、3年後にはパリ大会が来るので、選手が思い切って競技できるように支援をしていきたい」と述べ、情報収集などの面でスポーツ庁としてもサポートしていきたいという考えを示しました。