「キウイフルーツにソラレンが含まれる」と放送したTBSの「世にも不思議なランキング」の、当時のプロデューサーと名乗る方から大学にお電話をいただきました。5年近く待って、ようやく担当者と話ができました。以前に視聴者センターに電話した時には、「こちらからは一切電話やメールはいたしません」と言われたことを考えれば、おそらく最大限の誠意をもったサービスなのでしょう。
あまり生々しいやり取りを書くのは良くないように思いますので、概要だけにします。仮にプロデューサーの方をK氏とします。(夏目漱石の『こころ』みたいですね。)
西山:キウイフルーツにソラレンが含まれるとした根拠資料は?
K氏:何かあったはずだが、わからない。監修の先生方のお話やデータではない。とにかく見つからない。
西山:ないということですね。
K氏:現状は、ない。
西山:随分とネット上に広まってしまってますが、どうにかしてください。訂正を出してください。
K氏:訂正を出すとなると、キウイだけというわけにはいかない。すべてを調査し直しになるので難しい。
西山:じゃあ、私の持ち込み企画で、「キウイフルーツにはソラレンが含まれるって言うけど、どこにも正確な量が書いてない。みんな気になるよね~。そこで西山が測定したら、あら不思議、まったく検出されませんでした。キウイにソラレンは間違いだったので、朝からビタミンCたっぷりのキウイを食べましょう」といった内容をゴールデンタイムにやりませんか。(心の声→ギャランティーなしで出演しますよ。)
K氏:丁寧に「NO」
西山:根拠が示せないことを証明してくだされば、それをもって、各サイトに私が修正を頼みに行きますが。
K氏:変な動きをすると、かえっておかしいと思われることもありますよ。(丁寧な脅し?)
西山:(こりゃあ、「悪かった。何とかしなければ。」とはさらさら思っていないと感じて、あきらめて)わかりました。じゃあ引き続き根拠資料を探してください。見つかったらお知らせ願います。私は自分の手で、実際にキウイフルーツ果実に含まれるソラレンとその関連物質を測定しますから。
K氏:測定しても「ないことを証明する」のは難しいでしょう。
西山:そうですね。でも、検出限界以下であれば、可食部100g当り、多くとも何マイクログラムと割り出せれば、「朝いっぺんに何百個のキウイフルーツを食べると危険か」という笑い話にはできますからね。楽しみに待っていてください。
誠意あるご対応にめまいがしました。
キウイフルーツもかわいそうに。本当に何の根拠もなく、「ソラレンを含む」という濡れ衣を着せられたわけです。もう少し待っていてください。私が濡れ衣を晴らします。