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米国時間8月10日、Wixが「Branded App by Wix」というビジネスオーナー向けの新しいプロダクトを発表した。ユーザーがコードを書かずにネイティブアプリを開発できるプロダクトだ。上場企業である同社は個人や企業がオンラインプレゼンスを管理するツールを提供しているが、最もよく知られているのはドラッグ&ドロップで作れるウェブサイトビルダーだ。コーディングを学ばなくても誰もがアプリを作れるようにすることで、同社のプラットフォームはそのユーザーフレンドリーなアプローチを広げつつある。

Wixのモバイル、Wixアプリ、製品戦略担当SVPであるRonny Elkayam(ロニー・エルカヤム)氏は次のように述べた。「ユーザーには自社の社名とロゴでブランディングしたネイティブアプリを作るニーズがあります。当社のユーザーの多くは企業で、企業は実際よりも自分たちが大きく見える状況を表現したいと願っています。ネイティブアプリを持っている大企業に続きたいのです」。

Branded App by Wixは月額200ドル(約2万2000円)で、小さい投資ではない。さらにApp Storeで公開するために年額99ドル(約1万1000円)、Google Payには1回限りで25ドル(約2750円)を支払う必要もある。しかしWixによれば、ネイティブのモバイルアプリは結果として企業の売上増加につながる。すでにWixのウェブサイトを開設しているユーザーなら、アプリビルダーによって自社ウェブサイトの内容を自動で統合することができ、アプリ開発が簡単になる。

エルカヤム氏は「レストランがオンラインオーダー用としてウェブサイトにメニューを構成していれば、その同じメニューがアプリに表示されます。アプリ用の構成をする必要はありません。メニューからの購入や注文はダッシュボードに現れます」と説明した。

Wixの2億のユーザーのうち、500万が有料サブスクリプションを利用している。企業向けで最も人気のあるプランは月額27ドル(約3000円)のウェブサイトで、eコマースの機能も利用できる。無料ウェブサイト(機能制限がありWixのロゴが表示される)のユーザーもアプリを作成できる。Branded App by Wixは新しいプロダクトであって、既存のサブスクリプションの追加機能ではない。ビジネスオーナーはアプリのアイコン、レイアウト、コンテンツをカスタマイズできる。これには製品ページ、予約サービス、フォーラムとグループ、チャット機能、ブログ、プッシュ通知などが含まれる。Wixがユーザーのアプリを自動でアップデートして、iOSやAndroidの最新バージョンとの互換性を維持する。

ノーコードアプリ開発分野の競合の1つにBubbleがある。Bubbleの利用は月額29〜529ドル(約3200〜5万8000円)で、ユーザーがプロダクトの使い方やアプリ開発を学べる無料プランもある。しかしBubbleのサービスはウェブベースだ。これに対してWixのアプリはネイティブで、つまりApp StoreやGoogle Playストアからダウンロードできるアプリを作れる。

2020年にWixは3100万の新規ユーザーを獲得した。エルカヤム氏は、コロナ禍でWixの成長が加速したと述べた。同社は米国時間8月11日に第2四半期の業績を発表するが、第1四半期の売上は3億400万ドル(約336億5000万円)で前年同期比41%の増加だった。

数百社のユーザーによるベータテストを経て、Branded App by Wixは全ユーザーを対象に公開された。期間限定の「プレセール」期間中に申し込んだユーザーは、今後永続的に50%オフでこのプロダクトを利用できる。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Wixノーコードアプリ

画像クレジット:Wix.com

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Kaori Koyama)