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岸田政権は分配をより重視し、令和版所得倍増計画を打ち出している。が、本当にわが国経済は回復過程を歩めるのだろうか。1960年に池田内閣が所得倍増計画を発表した当時、わが国経済は高度成長期にあった。需要は供給を上回っていた。しかし現在、わが国の需要は供給を下回っている。4~6月期の需要不足は年換算した金額ベースで約22兆円(マイナス3.9%の需給ギャップ)だ。分配だけで所得を増やすのは難しい。