MMD研究所が「2021年12月通信サービスの利用動向調査」の一部としてスマートフォン通信サービスのシェアについての興味深いレポートを発表していました。
キャリア新プランへの乗換えは意外と少ない?
以下は11月時点でメインおよびサブで利用している通信サービスのシェア。
どうでしょう?3キャリアの新料金サービス、ahamo、povo、LINEMOの中でahamoがトップであることは簡単に想像できていましたが、そのシェアは全体の4.3%となっており、ドコモの本家サービスと比較しても意外と少ない、という印象を受けます。
また、povo (1.8%)、LINEMO (0.7%)と合わせても6.8%。
私の肌感覚では10人中2人くらいはいる、という印象だったので、実際には100人中7人程度しかまだ新料金サービスを利用していない、というのはちょっと意外です。
それでもahamoは順調にシェア拡大?
そして以下はメインの通信サービスにおける8月→11月の推移。
各系列でのシェアはほとんど変化がありませんが、ahamoのシェアが伸びているのがわかります。
MVNOはキャリア新料金プランにシェアを奪われた?
一方、格安SIMことMVNOですが:
MVNOユーザーのシェアは2019年の13.2%をピークに2021年11月も前年から3%もシェアを落としており、これは3キャリアの格安プランの登場による部分が大きそう。
au→ahamoへの乗換え多し?
そして個人的に一番興味深いのは以下のグラフ。
これはキャリアの3新プラン(ahamo、povo、LINEMO)とサブブランド、Rakutenモバイルをメイン利用しているユーザーに聞いた以前の通信サービス。つまり、どこ「から」乗り換えたか、という調査。
ahamoに乗り換えたユーザーのうち、ドコモから乗り換えたユーザーは75%なのに対し、povoに乗り換えたユーザーのうち、auから乗り換えたユーザーは83.7%。
グラフをよく見てみると、ahamoはドコモ以外の2キャリアから乗り換えたユーザーの割合がpovoやLINEMOと比べて高いことが分かります。
つまりこれは各キャリアの格安SIMプランサービス開始後、auはドコモ(ahamo)にユーザーを奪わている、ということになります。
現状ではahamo一人勝ち
また、この傾向はau→ahamoほどではないものの、ソフトバンク→ahamoでも見られるので、そういった意味でこの3月から始まった新料金プランでの独り勝ちはahamo/docomo、ということに。
なお、これは私の勝手な予想ですが、このペースで行くと、来年の同時期にはahamoはシェア10%を超えてくるかもしれませんね。
ソース:MMD研究所