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厳しいMVNOの現状と今後について考えてみた!


いよいよ寒さが身に沁みる季節となり、コロナ禍が落ち着くとともに師走の忙しさも久々に実感している今日この頃ですが、2021年は通信業界にとっては1年中寒風が吹き付けていたような年でもありました。

特に厳しかったのは仮想移動体通信事業者(MVNO)による「格安SIM」界隈です。ちょうど1年前にNTTドコモがオンライン契約専用の低料金プラン(サービス)「ahamo」を発表したことから激化した通信業界の料金競争ですが、実際に低料金プランを導入したNTTドコモやKDDIなどの移動体通信事業者(MNO)のみならず、MVNO各社にも大きな影響を与えました。

もともと低料金を売りとしていたMVNOはさらなる低料金化や同じ料金帯でもより大容量のデータ通信が可能なプランへと変更を迫られ、生き残りを賭けてリスクの大きな戦略を取らざるを得なくなりました。その戦略は一定の効果とユーザーへの恩恵を上げたものの、MVNO業界全体で見れば大惨敗と言わざるえ終えない結果となっています。

MVNOにとっての2021年はどのようなものだったのでしょうか。そしてこれからのMVNOはどうなっていくのでしょうか。感性の原点からテクノロジーの特異点を俯瞰する連載コラム「Arcaic Singularity」。今回はMVNOの1年を振り返りつつ、その未来について考察します。

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