11日に青森県八戸市の八戸港で、パナマ船籍の貨物船「CRIMSON POLARIS」が座礁し、その後、船体は海底から離れましたが、甲板付近に亀裂が入ったため、海上保安庁が中国人とフィリピン人、合わせて21人の乗組員、全員を救助しました。
海上保安庁は、貨物船が流されて港の航路をふさぐことがないよう警戒していましたが、12日朝になって、亀裂が広がって船体が折れて2つに割れ、一部が漂流しました。
海上保安庁によりますと、前方部分はいかりで固定され安定していますが、後方部分は、いかりが降ろされていないため、天候などによっては、さらに漂流する可能性もあるということです。
現在は水深の浅い海域で、船体の一部が海底についている可能性があり、大きく傾くことはないとみられますが、水深の深い海域に流されると、沈没するおそれもあるということです。
また、船体からは油が流出し、周辺のおよそ5キロにわたって広がっているのも確認されたということです。
海上保安庁は、漂流した船体がほかの船に衝突するなどして航行に支障が出ないよう警戒を続けています。