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見よ、これがSamsung(サムスン)の最新フラッグシップモデルだ。Galaxy Noteの発売が少なくとも2021年にはないことで、Samsungは米国時間8月11日の「Unpacked」イベントで、折りたたみ式の製品群に新たな正統性をもたらした。2019年に発表された初代「Galaxy Fold」は、大手ハードウェアメーカーによる初のフォルダブル端末として、ある種の実験的な意味合いを持っていた(そしてそれにともなうさまざまな問題もあった)。2020年に発売された「Galaxy Z Fold2」では、前作の問題点がいくつか修正されていた。

今回のイベントでは、同社は「Galaxy Z Fold3」を単なる実験や好奇心の域を超えたものとしてアピールしている。数世代にわたって、この課題をクリアするのに同社が苦戦することはほぼ間違いない。最新のFlipが前モデルから大幅に値下げされた価格でスタートしたのに対し、新しいFoldはエントリー価格を200ドル(約2万2000円)下げ、1800ドル(約19万9000円)とした。価格の引き下げは正しい方向への一歩であり、技術の進歩に伴いますます実現可能になるはずだ。しかしプレミアムフラッグシップの世界でも、これは受け入れ難い価格といえるだろう。

画像クレジット:Brian Heater

しかし、改良されたFoldは、日常的に使用できる折りたたみスクリーンを実現するために、素材をさらに改良している。これこそが、初代モデルのアキレス腱となった部分だった。同社は確かに制御された部屋で多くのテストを行ったが、製品が世に出ると(そしてSamsung従業員以外の手に渡ると)、耐久性の問題が現れ始め、意図しない場面で、さまざまな独創的な方法でディスプレイが破損したのである。

Galaxy Z Foldは「アーマーアルミニウム」製の頑丈なフレーム、フォルダブルディスプレイ用の新しい保護フィルム、前面スクリーンには強化カバーガラスGorilla Glass Victus、同社のフォルダブルモデルとしては初となるIPX8防水性能を備えている。防水性能は業界標準となってきているが、そこに折りたたみ式の構造が加わると、当然ながら事態は一気に複雑になる。

ちなみに、等級の真ん中に「X」が付いているのはそのためだ。誤って水につけてしまった場合、デバイスは効果的に保護されるが、ほこりやごみからは保護されない。これは、初期モデルから採用されていたヒンジ機構により、多少の粒子状物質は通すが、デバイスを開く際に内蔵されたブラシが動き、ゴミを掃き出すためだ。これにより、微粒子がスクリーンの裏側に入り込み、反対側を指で押したときに携帯電話が損傷するのを実質的に防げるようになっている。

画像クレジット:Brian Heater

もちろん、より強力な保護フィルムが重要な役割を果たす。ユーザーが思いっきり指で押したり、あるいはスタイラスを使ったりした際に、この携帯電話の最大のセールスポイントを(できれば)傷つけないように立ちはだかる部分だからだ。結局のところFoldは、SamsungのSシリーズに倣い、(このラウンドを都合よく見送った)Noteとの境界線を曖昧にしている。

実際、Samsungはわざわざ、フォルダブルディスプレイを傷つけないように特別に設計された「S Pen Fold Edition」を作った。無論これはオプションで、S21と同様にスタイラスを入れるスロットが端末にある。比較的壊れやすい製品であることを考えると当然のことだろう。もちろん、S Penのホルスターを内蔵したケースも用意している。

Fold EditionのS Penはより小型で、先端がスプリング式で引っ込むようになっているので、強く書いたり / 描いたりしてもスクリーンを傷つけることはない。確かにFoldは、Note Ultraの6.9インチにも劣らない7.6インチのキャンバスを持っているので、スタイラス機能の明確な候補だ。もちろん、この組み合わせの実現性は、これまでスクリーンの構造上の問題によって大きく妨げられてきた。この問題をどのように解決したのか、注目されるところだ。

7.6インチ(2208×1768ドット、374ppi)のメインディスプレイは、ほとんど変わらない。カバースクリーン(背面ディスプレイ)もほぼ同じ6.2インチだが、メインスクリーンと同様に120Hzのリフレッシュレートが採用されている。

画像クレジット:Brian Heater

注目すべきは、Galaxy Z Fold3が、Samsungのデバイスとしては初めてアンダーディスプレイカメラを追加したことだ。この技術は、フォルダブルディスプレイとともに、ここ数年のスマートフォンカテゴリーにおける最大の聖杯の1つとなっている。この技術を導入したのはSamsungが最初ではない。Xiaomi(シャオミ)やOppo(オッポ)などの中国メーカーも、この技術を搭載した端末を発売しているか、発売を予定している。

SamsungがFoldでこの技術を試すことを選んだのは、非常に興味深い。同社はディスプレイを一続きにするという目的以外に、もう1つの主流テクノロジーを試す機会を得たのだ。第1世代のアンダースクリーンカメラは、画質が悪いことが難点だった。Samsungはそれを承知の上で、すでにフロントディスプレイの上に自撮りカメラを搭載している端末に、このカメラを搭載することを選択した。

新技術について、同社は次のように説明している。「Z Fold3は、カメラホールの上部に最小限のピクセルを適用することで表示領域の拡大を実現し、ユーザーはお気に入りのアプリを表示するための切れ目のないキャンバスを得ることができます」。ここでの考え方は、ビデオ会議などの場合を除いて、内面のカメラはそれほど使用されないということだ(もちろん、私たちはこの1年でそれをより多く行うようになったが)。現在の構成では、どちらも少し妥協している。画質は低下し、カメラホールは半透明で少し見えるままだ。つまり、あなたが何を求めているかによって、最高または最低になり得る。

画像クレジット:Brian Heater

アンダーディスプレイカメラは4メガピクセルで、フロント / カバーカメラの10メガピクセルとは対照的だ。背面カメラは、下記のように前モデルとほぼ同じになっている。

  • 12MP / F2.2超広角、ピクセルサイズ:1.12μm、FOV:123度
  • 12MP / F1.8広角、デュアルピクセル AF、光学手ぶれ補正対応、ピクセルサイズ:1.8μm、FOV:83度
  • 12MP/ F2.4望遠、PDAF、光学手ぶれ補正対応、ピクセルサイズ:1.0μm、FOV:45度

バッテリーは、4500mAhから4400mAhへと少し減っている(フォルダブルのため、2つのモジュールに分散している)。また、Foldは、急速充電 / 高速ワイヤレス、Wireless Powershareに対応しており、この4400mAhのバッテリーを他のガジェットの電源として利用することができる。Samsungは通常、発売前に携帯電話のバッテリー推定値を提示しないため、それについては実機レビューで後日お知らせする。SoCはSnapdragon 888(市場によって異なる)を搭載し、12GBのRAMと256または512GBのストレージを備えている。

画像クレジット:Brian Heater

本日8月11日に発表された他のデバイスと同様に、Galaxy Z Fold3は現在予約を受け付けており、米国、欧州、韓国など一部の市場では8月27日に出荷を開始する。1800ドル(約19万9000円)という価格は引き続き、主流になるための障害となっているが、同社はすでに多くのアーリーアダプターにこのデバイスを販売している。予約注文者には200ドル(約2万2000円)のSamsung Creditが付与される。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:SamsungSamsung Galaxyフォルダブルスマートフォン

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(文:Brian Heater、翻訳:Dragonfly)