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新型コロナウイルスの影響で、自由に海外旅行ができない期間が続いていますが、10月に2021年版世界のパスポートランキングが発表されました。

↑ワクチンパスポートは?

 

ビザを取得せずに海外旅行に行ける国や地域の数を、国別に比較しているのが、イギリスのヘンリー・アンド・パートナーズが2006年からまとめている「パスポートランキング」です。これはIATA(国際航空運送協会)のデータにもとづき、同社が四半期ごとに集計しているもの。2021年10月に発表された第4四半期のランキングは以下の通りです。

 

1位 日本、シンガポール(192)

2位 ドイツ、韓国(190)

3位 フィンランド、イタリア、ルクセンブルグ、スペイン(189)

4位 オーストリア、デンマーク(188)

5位 フランス、アイルランド、オランダ、ポルトガル、スウェーデン(187)

6位 ベルギー、ニュージーランド、スイス(186)

7位 チェコ、ギリシャ、マルタ、ノルウェー、イギリス、アメリカ(185)

8位 オーストラリア、カナダ(184)

9位 ハンガリー(183)

10位 リトアニア、ポーランド、スロバキア(182)

( )はスコア。

 

ある国・地域に入国する際、ビザが必要な場合は0点、パスポートのみで入国できる場合は1点のスコアが換算され、総合スコアでランキングを算出しています。例えば、日本はスコアが192なので、日本人がビザなしで入国できる国と地域は192あるということになります。

 

日本は2018年から4年連続で首位を維持。1位から3位に日本、シンガポール、韓国のアジア勢が並んだほか、トップ10はヨーロッパの国々で占められていることがわかります。

 

ところで、このパスポートランキングは一時的な入国制限などを考慮していません。パスポートランキングで上位だからといって、コロナ禍のもとではパスポートだけで渡航できる国はほとんどないでしょう。

 

例えば、アメリカ合衆国は2021年11月8日から、18歳以上のすべての外国人の入国に新型コロナウイルスのワクチン接種完了と陰性証明を義務付けています。イギリス(イングランドのみ)は同年10月4日から、対象国の感染状況によって「レッドリスト」または「レッドリスト以外」に分類するシステムを採用していると同時に、ワクチン接種の有無によっても渡航手続きが変わります。フランスは渡航者の出発地を感染状況に応じて3つのカテゴリー(緑・オレンジ・赤)に分類し、異なる規制を実施しています(※)。

 

日本のパスポートは“世界最強”ですが、個人のワクチンパスポートはまた別の話。しばらく注意が必要そうです。

 

※各国の入国規制は2021年11月8日時点での情報です。