2021年12月13日00時11分
【リバプール(英国)時事】英中部リバプールで行われていた先進7カ国(G7)外相会合は12日、ロシアがウクライナに侵攻すれば「厳しい代償を払うことになる」とし、強力な経済制裁を警告する共同声明を発表して閉幕した。ウクライナ国境には10万人規模のロシア軍が集結しているとみられ、G7は侵略阻止に向け一致した姿勢を示した。
トラス英外相は12日の記者会見で、「ロシアによるウクライナへのいかなる侵攻も極めて重い結果を招くことを(G7は)明確にしている」と強調した。英政府によると、会合ではロシアに対する大規模で効果的な制裁措置が議論された。
共同声明はロシアに対し、国境地帯の兵力を段階的に減らし、外交的手段による緊張緩和を目指すよう求めた。米政府はドンフリード国務次官補(欧州・ユーラシア担当)を13~15日の日程でウクライナとロシアに派遣し、両国政府高官と協議する。
会合では中国に関連し、新疆ウイグル自治区の人権侵害問題や台湾海峡の平和と安定などが議論された。共同声明と別にまとめられた議長声明では、中国の「威圧的な経済政策」に懸念を表明した。