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米の竜巻被害、死者100人超か 30もの竜巻が相次ぎ発生

 アメリカ南部などで発生した竜巻による被害を受けた現場では、現在も救出活動が続いていますが、死者は100人を超えるとみられています。現場から増尾聡記者の報告です。

 竜巻の発生から2日目の昼を迎えました。ケンタッキー州で最も特に被害が甚大とされるメイフィールドという町です。私たちがいるはちょうど町の中心部なのですが、ほとんどの建物が倒壊し跡形もなくなっています。

 あちら、太い幹の木が根っこからふき飛ばされ、さらにその上に大型の車がひっくり返り突き刺さっているなど、竜巻の威力を物語っています。また今朝は早朝から数多くのクレーン車が投入され、復旧作業が始まっていますが、街全体が大きなダメージを受けていて手つかずの場所も多く見受けられます。

 私きょうこちらで代々70年にわたってレストランを経営している男性に話をうかがいました。おっしゃられていたのが、「このような悲惨な状況にはなってしまったけれども、私たちは大丈夫です」と。「きょうからまた復旧を始めていきます」と、そう力強く語る様子が非常に印象的でした。

 この街では、他にもろうそくの製造工場が倒壊し、今も40人の人が取り残されているとみられ、きょうも懸命の救助活動が続けられています。また、ケンタッキー州全体では死者が100人を超える見通しもあるほか、あわせて5つの州で死者が確認されるなど被害が広範囲に及んでいます。

 30もの竜巻が発生し、全米最大規模とも言われる今回の竜巻。被害の全容は見通せず、死者数や行方不明者数がまだまだ伸びるという指摘もあるなど、今後も予断を許さない状況が続きます。