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 珍しい写真や楽しい旅行の様子など、SNSに何げなく投稿しがちだが、犯罪者にとっては情報の宝庫という側面もある。匿名であっても自宅を特定され、空き巣やストーカーの被害につながることもあるといい、自分や家族を含めたネットリテラシーが改めて問われている。

 12月1日、Twitterで「自宅前に変わった物を置くことで、SNSの投稿を誘発させ、アカウントを特定する」と注意を呼びかける投稿があり、5万件以上の「いいね」が付いた。

 この投稿に対しては、宅配業者から話し掛けられた後に「ダイレクトメッセージがきた」との報告や、「玄関先だけでなく、往来に変な物を置く手法も」との投稿も見られた。

 SNSや情報リテラシーに詳しいITジャーナリスト、高橋暁子氏は、「昔からある手法で、画像や珍しい事柄を投稿すれば複数の情報が公になるため、匿名の裏アカウントであっても特定は簡単だ」と断言する。

 2021年の新語・流行語大賞のトップ10には若者を意味する「Z世代」が選ばれたが、デジタルネイティブ世代とも呼ばれる彼らは、SNSでつながることに積極的ともされる。Z世代の子や孫を持つ人はどのように注意すればよいのか。

 高橋氏は「Z世代は簡単につながれることを把握しているため、犯罪などの具体性を伝えれば危険性を理解できるだろう。企業側が就活生や新入社員の本音を知るために裏アカウントを検索するケースもある。会社に不利益となるような投稿をしていた場合、退社や不採用となってしまうこともある」という。

 旅先から投稿したことで不在の自宅に侵入され、空き巣被害に遭うケースなどにも要注意だ。

 前出の高橋氏は「位置情報付きで画像を投稿していたり、自宅のカーテンの色や行きつけの店など複数の情報があれば、自宅を特定することも難しくない。SNSでの警戒心は持ち続ける必要がある」と指摘した。