もっと詳しく

令和2年度に東京都内の公立小中学校で報告された不登校の児童・生徒が計1万7688人に上ったことが13日、文部科学省の調査で分かった。

 前年度を1620人上回り、過去最多を更新した。都教育委員会は「不登校は問題行動ではないという考えが浸透し、社会全体で受け入れる姿勢ができてきている」との見解を示した。

2年度の不登校は小学校で6317人、中学校で1万1371人。要因は小中学生ともに「無気力・不安」が最も多く、小学生では「親子の関わり方」や「生活リズムの乱れ」、中学生では「学業の不振」や「友人関係をめぐる問題」などが続いた。

新型コロナウイルス禍で学校が休校となったり、分散登校となったりしたことで生活リズムが崩れたケースもあった。都教委によると、文科省が元年に「不登校は問題行動ではなく、だれにでも起こり得ること」との考えを示したことで、学校現場に不登校に対する肯定的な見方ができたという。

一方、2年度に都内の公立小中高校などで認知されたいじめは計4万2538件で、前年度から2万2041件減った。学校休校や分散登校などで児童・生徒同士の関わりが少なくなったことが主な要因とみられるという。

いじめ発見のきっかけは、小中学校では「アンケートなどの学校の取り組み」、高校では「本人からの訴え」が最も多かった。