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米・カタール関係は以前から極めて良好ですが、このところ湾岸諸国の中でもシリア問題やスーダン問題等で必ずしも米国と足並みをそろえていないところ(特にUAE)が目立ちますが、その中でカタールとの関係がさらに強化されているのが興味深いところです

・一つは米国務長官とカタール外相が、アフガニスタンにおける米国の利益代表(ある国が別の国と外交関係がない場合、その国の大使館に代わって、その国の利益な国民の保護にあたる国を利益代表という)をカタールが引き受けることに合意したことです。
もっとも、アフガニスタン、特にタリバンとの交渉は、そもそもカタールのドーハで行われており、タリバンの政権掌握後も空港問題とかで、カタールの出番は多かったので、これは、むしろ当然かとも思われるが、中東での米利益代表部は、これまではスウェーデンとかスイスとかの欧州諸国がすることが多かったように思う)
・もう一つはシリアに関する政策の協調で、米国務長官とカタール外相は、共同記者会見の席で、ともにシリアのアサド政権との関係正常化には慎重でると語った由。
これは最近ヨルダンがシリアと正常化に乗り出すとか、UAE外相がシリアを訪問し、アサドとも会談したことを踏まえたもので、ブリンケン長官は、このような動きに警告を発して、アサド政権の化学兵器使用やその他数か巣の野蛮な行為は忘れられてないとして、やみくもに正常化を求める動きにくぎを刺し、米国はアサドと正常化することは考えていないと語った由
(オバマが、アサドの化学兵器使用に対して、攻撃を考えながら、結局は腰砕けになったことを考えると、バイデンが慎重になるのも無理はないかと思われる)
カタール外相もカタールも関係正常化は考えていないとした由
(カタールにとって、もう一つの重要な国は、湾岸諸国の敵意の中で生鮮食品の供給や軍の派遣等で支援してくれたトルコだが、トルコも現在のところ、アサドとの融和は考えていない模様)
توافق أميركي قطري على رفض التطبيع مع نظام الأسد | أخبار سياسة | الجزيرة نت (aljazeera.net)