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脚本家で直木賞作家の向田邦子さんが、航空機事故で亡くなって今月22日でちょうど40年です。これを前に特集記事を掲載した雑誌やエッセーをまとめた書籍などの出版が相次ぎ、改めて向田さんの生み出した作品への関心が高まっています。

向田邦子さんは「寺内貫太郎一家」や「阿修羅のごとく」といった脚本のほか、数多くのエッセーを手がけ、1980年には雑誌に発表した3本の短編小説が直木賞を受賞しましたが、その翌年、航空機事故に遭い、51歳の若さで亡くなりました。

今月22日が没後40年に当たるため、関連する雑誌や書籍の出版が相次ぎ、東京 新宿区の書店には特設コーナーが設けられました。

日常の暮らしをユーモアを交えておしゃれに描いたエッセーの人気が高く、このうち、去年3月に刊行されたエッセー集は、ことし6月と先月のそれぞれ1か月の売り上げが、平均でこれまでの2倍ほどに増えたということです。


紀伊國屋書店新宿本店の吉野裕司副店長は「向田さんを直接知らない20代から40代の中にも没後40年の節目で初めて作品に触れ、ファンになる人が増えているのではないか」と話していました。