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 ブラジルのMassive Work Studioが開発し,Koch MediaのパブリッシングレーベルPrime Matterから2022年の発売が予定されている新作SFアクションRPG「Dolmen」PC / PS5 / Xbox Series X / PS4 / Xbox One)。異星人やクリーチャーがひしめく謎の惑星で,生き残ることができるのか。幾多の死をくぐり抜け,キャラクターを強化して先に進む,本作の歯ごたえある内容がメディア向けの先行プレイで体験できた。

画像集#001のサムネイル/「Dolmen」先行プレイレポート。さまざまなリソースを管理しつつ戦う,高難度アクションRPG

 先行プレイで遊べたのは,序盤および「通常プレイなら到達に5〜6時間かかるエリア」だ。物語は,惑星「レヴィオン・プライム」にある基地が突如壊滅状態となってしまったことから始まる。基地にはクリーチャーがはびこり,今も被害が拡大しているという。プレイヤーは,事態を収拾すべく派遣された人物「コマンダー」を操作し,基地を探索していくのだ。

「レヴィオン・プライム」の基地はクリーチャーの大量発生で壊滅
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主人公「コマンダー」は,レヴィオン・プライムの基地へと赴く
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コマンダーは能力値や初期装備が異なる5つのクラスが存在。「DARK SOULS」シリーズにおける「素性」の考え方に近い
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 ゲームの基本部分は「DARK SOULS」シリーズと非常に近い,いわゆるソウルライクというやつだ。基地は迷路のようになっており,あちこちにクリーチャーや異星人が潜んでいる。その配置はいやらしく,考え無しに進むと,物陰や天井,背後といった死角から襲われてしまうのだ。
 「やっと1人が通れる細い板きれの上を進んでいたら,真後ろから撃たれて落下死する」「行く手に何もいないことを確認して進んだはずが,突如虚空から複数の敵がワープし,囲まれた状態から袋叩きにされる」「巨大なクリーチャーが建物の上で熱線を吐いているので,演出だと思って近づいたら丸焼きになる」など,危険な状況も発生。何度も痛い目を見た挙げ句,通路の暗がりや周囲の環境音に怯えつつ疑心暗鬼になって進むようになる。
 このあたりのスリルは,ソウルライク作品が好きな人ならたまらないものがあるだろう。世界観がSFホラーなため,背景の不気味さもより強調されている。基地のあちこちには無惨な死体が転がっているうえに,真っ赤な肉片が繁殖していたり,長く延びた通路には謎の文字で警告と思しき真っ赤なサインが輝いていたりと,なかなかに恐ろしい。

基地の中は変わり果てた姿になっている(上画像)。あちこちには異星人の死体が(下画像)
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細い橋。実は真後ろの死角にクリーチャーがいて,飛び道具を撃ってくる(上画像)。建物の上に陣取った巨大クリーチャーは,地面に熱線を吐いてくる。もちろん触れると大ダメージだ(下画像)
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 戦いで重要になるのが「体力」「スタミナ」「エネルギー」という3つのリソースだ。体力とスタミナについては,ソウルライク作品と同様。体力が尽きると死に,その場に経験値と「ドルメンの欠片」というマルチプレイなどで利用する消費アイテムを落としてしまう。再び同じ場所に行くと,青白く輝く自分の死体が横たわっているので,これに触れれば回収が可能だ。
 とはいえ,死んだということは難所であるということ。死体の回収前に誤って死んでしまうと,さっき落とした経験値やアイテムは失われてしまうのだ。なんとか死体を回収したいが,再び死んでは元も子もない。さてどうするか……といろいろ考えたり試行錯誤するのは,このジャンルにおける楽しさのひとつだ。無事に回収できればホッとするし,失敗すると悔しい。前述したシビアな敵配置と相まって,感情が揺り動かされるのである。

繰り返し見ることになるであろう,ゲームオーバー画面
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敵にやられると,経験値と「ドルメンの欠片」を落としてしまう。その場所に残った死体に触れれば回収可能だが……
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 攻撃やドッジ(回避),ガードにはスタミナが必要になる。ぶんぶんと武器を振り回していたのでは,あっという間にスタミナが尽きてしまい,何もできなくなってしまう。重要なのは,敵の観察とスタミナ配分だ。敵の動きをじっくり見たうえで隙を突いて攻撃。敵が攻撃してきた場合,間合いを取りたいならドッジ,その場に留まって反撃するならガードというように,状況とスタミナの残りに応じて行動しなければならない。
 敵の攻撃の中には,炎や氷といった属性を持つものもある。連続で攻撃を受けて属性ゲージが最大まで溜まってしまうと,状態異常が発生し,移動速度が遅くなったり,防御力が下がったりといったデメリットが発生する。体力とスタミナ,そして属性ゲージという3つの要素を考慮しなければならないというわけで,激しく戦いながら頭を働かせるのが面白い。

近接戦では,緑色ゲージで表されるスタミナを見つつ,ペース配分を考えての行動が大事だ
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クリーチャーから続けざまに酸を吐きかけられ,画面左の属性ゲージがいっぱいに。すると酸の状態異常が発生,移動速度と防御力がダウンしてしまった
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 本作の独自要素となるのがエネルギーだ。銃を使った攻撃,体力回復,後述する「エナジーモード」に必要な,かなり重要なリソースである。銃はゲームスタート時から装備している遠距離攻撃で,かなり遠くまで弾が届くため,うまく使えば安全に攻略を進められる。
 とくに楽しいのが,銃で状態異常を起こし,近接攻撃するという合わせ技だ。入手可能な銃はそれぞれに異なる属性を持っている。そして,連続して攻撃を当て,敵の属性ゲージを最大まで溜めると状態異常を起こせる。氷なら移動速度ダウン,炎は防御力低下,酸はその両方が少しずつ下がり,さらに近接攻撃を叩き込めば追加ダメージも入るので,より安全に敵を倒せるのだ。近接攻撃に明確なメリットが与えられることで,近づきやすい中間距離でのアグレッシブな戦い方も求められるという,面白いシステムと言えるだろう。

銃はそれぞれ異なる属性を持ち,連続で弾を当てると状態異常を起こせる。この銃は氷の属性を持ち,移動速度を下げられる
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ボスも状態異常からは逃れられない。ただし,敵の中には特定の属性に耐性を持つ者もおり,銃を使い分けなければならない
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状態異常を起こした敵に,近接武器で追い討ち。状態異常の効果と追加ダメージで,一気に敵をたたきのめせる
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 また,エネルギーは体力回復にも使うため,遠距離の戦いに固執しすぎると,いざというときに回復できない。体力回復自体に隙はないが,エネルギー自体の回復には大きな硬直が発生する。エネルギーを回復させるために,ドッジやダッシュといったスタミナを使う行動で間合いを開ける必要もあるなど,体力とスタミナとエネルギーという3つのリソースが緊密に絡まっている感がある。
 そして,いざというときの切り札になるのがエナジーモードだ。エナジーモードは,一定時間だけ,近接攻撃やドッジをスタミナの代わりにエナジーを使って行えるというもの。スタミナいっぱいまで連続攻撃を当てた後にエナジーモードを発動し,さらに攻撃を続けるというように,システムを理解したうえで使えば豪快な戦いができる。

「エナジーモード」を発動すれば,スタミナの代わりにエネルギー消費で近接攻撃やドッジを行える
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 先行プレイ段階でまとめると,本作の面白さはマップのあちこちに配された敵を切り抜けるスリル,そして体力とスタミナとエナジーという3つのリソースを管理しつつ,近距離攻撃や遠距離攻撃,エナジーモードを組み合わせてうまく立ち回っていくことにあると感じられた。
 一方,敵から攻撃されたあと,状態異常を起こさないように属性ゲージがゼロになるまで待たなければならない局面があったり,何もない空間に敵がワープしてきて包囲されることがあるなど,好みが分かれそうなところもある。ともあれ,全体的にダークで高難度になっており,ソウルライクのゲームが好きな人には楽しめそうな感触で,2022年の発売を楽しみに待ちたい。

ステージのあちこちにはメッセージが残されており,基地で起こった事件が少しずつ分かっていく。基地の人々は,高度なテクノロジーを持つ謎の異星人とコンタクトしていたようだが……?
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敵から手に入る各種の部品や素材で,武器や防具を製作できる。このときに素材も合わせると,さまざまなカスタマイズが可能。銃なら消費エネルギーが増える代わりに威力が上昇したり,防具なら特定の属性への耐性を上げれたりと,得意とする戦法に合わせた品を作れる

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武器と防具には「ヒューマン」「レヴィアン」「ドリラー」の3系列が存在,同時に装備した数によってボーナスが発動する。ヒューマンとレヴィアンは近接攻撃でエネルギーやHPが回復,ドリラーは防御力が上がるなど効果はさまざま

リフトで上階に上がると,多数の敵に囲まれた。加えて,銃を持つ敵はバリアを使うため,戦いが長引きがちだ
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近接武器は斧や剣,クローなどさまざま。クローは素早い動きで連続攻撃が可能
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謎の敵「ザラン・キープ」。コマンダーを敵視し,その行く手を阻んでくる
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