米国でEV向け急速充電ステーションを展開しているElectrify Americaは、日本主導の電気自動車向け急速充電器規格「CHAdeMO」を段階的に廃止する方針らしい。元ネタとなっているCleanTechnicaの記事によれば、廃止を決めた背景には、複数ある充電規格の互換性のなさが影響しているという(CleanTechnica、EVsmartブログ翻訳記事)。
米国ではテスラ、CHAdeMO、CCS(コンボ)という3種類の充電規格が利用されているが、それぞれが独自のコネクタ形状となっており、CHAdeMOをCCSのポートに挿すことはできず、テスラのプラグを直接日産リーフに挿すこともできない。変換アダプタは存在するものの、いちいち持ち運ぶ必要があるほか、充電のパフォーマンスが低下するなどの弊害があるとしている。
またElectrify Americaを利用しているEVが提供するサービスで、CHAdeMOコネクターを利用している車両はたった5%にすぎないそう。日産アリアも米国ではCCS規格を採用している状況にあるという。元記事ではそもそもガソリンは給油口の形状に違いはないのに、EVには統一規格が無いのは馬鹿げているとしている。日本規格が実質米国で敗北したのではないかと悲観的な声が出る一方で、国内の利用者からもCHAdeMO規格に関しては変換効率の悪さなど仕様上の問題点もあると指摘されている(鶴田電機株式会社さんのツイート)。
| 交通
|


![]()
関連ストーリー:
国内のEV向け充電設備の設置数が減少へ
2021年04月27日
量産型電気トラックは物流の本命となるか
2017年12月08日
BMWなどが共同で欧州全域に350kWの超急速充電ステーション整備へ
2016年12月03日
電気自動車充電器、国内で規格統一へ
2010年03月17日