ＮＥＸＣＯ東日本「真上以外で地盤緩み確認できず」 調布・道路陥没問題で

　東京・調布市の住宅街で道路の陥没などが相次いで見つかった問題で、トンネル工事を行ったＮＥＸＣＯ東日本は「工事の真上以外では工事の影響による地盤の緩みは確認できない」とする調査結果を公表しました。

　去年１０月、調布市の住宅街で道路の陥没や地中の空洞が相次いで見つかった問題では、トンネル工事を行っていたＮＥＸＣＯ東日本が、工事の真上では地盤に緩みが出たことを認め、地盤の補修工事をすることになっています。その後、専門家の調査で工事の“真上以外”の地盤にも緩みがある可能性が指摘され、ＮＥＸＣＯ東日本は追加調査をしていました。

ＮＥＸＣＯ東日本 関東支社 加藤健治建設事業部長
　「結論から申し上げますと、振動によって地盤が緩んだという事実、特異な空隙・空洞は確認されませんでした」

　ＮＥＸＣＯ東日本は１４日、調査結果を公表し、工事真上以外の３地点の土を採取して強度を測る試験などを行ったところ、「工事真上以外では工事の影響による地盤の緩みは確認できなかった」としました。

　この結果を聞いていた住民の河村晴子さん。河村さんの家は、工事真上から１５メートルほど離れた“真上以外”の場所にありますが、去年から家ではひび割れが起きたり、工事期間中に原因不明の振動があったといいます。

“真上以外”の住民 河村晴子さん
　「ＮＥＸＣＯにとって、都合の良いデータだけピックアップして、都合の良い結論を導くということは、いい加減やめていただきたい。それが住民の切なる願いです」

　ＮＥＸＣＯ東日本は、今週１７日と１８日に住民説明会を開くということです。