本サイトは主にGalaxyやモバイルデータ通信の検証などを取り扱っています。
しかし2022年に購入するスマートフォン一台目は、サイトの趣旨から大きく外れているように見えるGoogle Pixel 5にしました。
なぜGalaxyではなくPixelを、それも6ではなく型落ちの5にしたのかについて、筆者なりの選定理由を紹介します。
購入までの経緯
まずGalaxyではなくPixelを購入した経緯について説明します。
結論から言うと「ソフトバンクのGalaxyがないから」です。
2015年を最後にして、ソフトバンクからGalaxyが発売されなくなって7年目となりました。引き続き今年もauとドコモのみの販売に留まるとみられます。
つまりソフトバンク回線に正式に対応した現行のGalaxyは事実上この世に存在しないということです。なおかつ今後も登場する可能性は極めてゼロに近いでしょう。
実際に海外版に視野を向けても、Galaxyにおいては共通でソフトバンクのVoLTEに対応していません。加えて4Gのバンドがある程度対応していたとしても、たいてい5Gは使えないことが多いです。
また本サイトではモバイルデータ通信についての話題に触れる機会が多いにも関わらず、公式な対応機種を所持していません。これではソフトバンク回線を正当に評価するこができません。
そこで「メジャーアップデート回数が多く保証が長い、かつソフトバンクで取り扱いがある(≒確実に対応している)5G対応Android」という条件で絞って購入検討を行った結果、Google Pixelという選択肢にたどり着きました。
5万円の壁
ここで5G対応Pixelに選択肢を絞ったものの、まだ4a 5Gや5a、5や6、6 Proなど様々な選択肢があります。
まずSNSやネットブラウジングを想定して「画面のリフレッシュレートは90Hz以上」という条件を設け、廉価版のPixelは全て選択肢から外しました。ここで残ったのはPixel 5、6、6 Proの3機種です。
次は価格を見てみます。Pixel 5は発売からしばらく経った型落ちモデルのため、中古が多く出回っています。執筆時点での中古価格は5万円前後で、安ければPixel 6より約2万円安く、かつ6 Proの約半額で手に入れることができます。
ここでPixel 5を第一候補として選定しました。
余談ですが、筆者は数年ほど携帯電話販売の現場スタッフとして勤めた経験があり、顧客がどういった機種の選び方を行うか、じっくり観察する機会がありました。筆者がこの経験に基づいて分析した「Androidを量販店などの店頭で購入する顧客の購買傾向」は以下です。
まずメーカー問わず、5万円まではそれなりに売れます。
最も売れやすいのは2万円台~3万円台の価格帯で、ここはメーカーが違えど今も変わらず、中国メーカーが最も勢いのある価格帯です。
3万円後半になると、国内メーカーが競い合うようになります。この価格帯もある程度売れます。
しかし5万円前後、もっと詳しく言うならば「5万円後半」を超えると状況は一変します。これ以上の価格は、よほどのこだわりを持っているマニアでない限り購入しません。
5万8000円でも10万円でも、売れる台数は体感ほとんど変わらなくなってきます。
つまり、一般顧客において「5万円」という価格は、非常に大きな心理的障壁となっていると考えられます。
筆者がこの中でPixel 5にしたのも、心理的障壁を回避するギリギリの価格帯であることが要因、ともいえるでしょう。
ちなみに若年層で圧倒的にシェアが高いiPhoneは、価格問わず常に売れ続けます。
絶妙なサイズ感と良いデザイン
とはいえ、選定理由は価格だけではありません。
Pixel 6は思いのほか大きくて重く、6 Proと比べても大してサイズが変わりません。
一方でPixel 5は4.7インチ画面のiPhoneよりも一回り大きい程度で、現在では小型の部類に入ります。
重量も200gを軽々しく超える昨今のスマートフォンの中では非常に軽量な151g(公表値)です。なおSIMカードを入れた状態で実機を計測したところ150gでした。
日本では小型スマートフォンの需要が少なからずあるため、このサイズ感の良さも選定理由の一つとして挙げるべきでしょう。
またこれは個人的な好き嫌いになるのですが、筆者は角ばったデザインがあまり好きではありません。デザイン的にもPixel 6よりエッジのある6 Proや丸みを帯びた5のほうが好みである、という理由もあります。
アップデート保証は変わらず長く
アップデートが長かったり、すぐに新しいバージョンを利用できるようになる点において、Google PixelシリーズはiPhoneに引けを取りません。
Pixel 5も例に漏れず、新しいAndroidバージョンがリリースされるとすぐに利用することができます。Androidバージョンは3世代のアップデートが予定されていますが、既に1回アップデートされたため、執筆現在では残り2回といったところです。
スマートフォンの買い替え頻度は平均3年程度と言われていることから、Androidバージョンを考慮しても型落ちでも十分であるという結論に至り、本機種を購入しました。
不具合等の懸念
名前にaがつかない(廉価版ではない)Pixelはハードウェアに問題を抱えていることが多く、どの世代も何かしらの問題を抱えがちなのですが、中でもPixel 6は画面内指紋センサーの評判があまり良くありません。
フィルムの影響がないと言われている光学式センサーを採用しているにも関わらず、ガラスフィルムを貼ると認証が通らなくなる…といった声を多数聞きます。
アップデートの度に改善がみられるようですが、そもそもフィルムを貼らなくとも認証が通りにくいというSNS投稿も見かけます。
Pixel 6の指紋認証に関しては不安要素が多く、これでは日常利用に支障が出るのではないかという判断から、画面外(背面)に指紋センサーがあるPixel 5を敢えて選びました。
こういった問題は決してPixel 6シリーズだけというわけではないですが、保守的に選定した結果です。
ちなみに筆者が購入したPixel 5はSIMトレイが脆く破損しやすいようです。
これはこれで心配ですが、一般の方はSIMトレイを頻繁に出し入れすることがないため、まず問題になることはないでしょう。
おわりに
以上、敢えて型落ちであるPixel 5を選んだ4つの理由の紹介でした。
購入に至った経緯はさておくとして、極めて一般的な観点から購入する機種を選定しているので、ある程度は一般の方の参考になるはずです。
悩んでる方がいた場合は、是非参考にしてみてください。