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【独自】HIS子会社 GoTo不正疑惑、1.8万泊余り すべて同じ系列ホテル

 HISの子会社が関わったGoToトラベルの申請で不正が疑われることが、JNNの調査報道で明らかになった問題。架空の宿泊だった疑いがある1万8600泊分全てが、同じ系列のホテルへの宿泊として申請されていたことが新たにわかりました。

斉藤鉄夫国土交通相
 「GoToトラベル事業における不正は、決して許されるものではないということを強く申し上げたいと思います」

 14日朝の会見で、斉藤国土交通大臣はこう語気を強めました。

 JNNの調査報道で、大手旅行会社HISの子会社2社が、GoToトラベルで不正な申請に関与した疑惑が浮上。2社は、社員や関係のない第三者などの名前を使い、あわせて1万8600泊分の宿泊でGoToトラベルの申請に関わった疑いがあることがわかっています。

名前が勝手に使われた男性
 「(去年)10月20日から12月28日までの69連泊」

 「ジャパンホリデートラベル」が関係する申請で、自分の名前が勝手に使われていた男性。東京のホテル運営会社「JHAT」が運営する「hotel MONday Premium 上野御徒町」に宿泊したことにされ、GoTo事務局から「本当に泊まったのか」と確認の手紙が来ていました。ホテルに電話すると・・・

ホテルの担当者
 「お間違いありませんか?」
名前が勝手に使われた男性
 「実際には宿泊したこともないんですよ」
ホテルの担当者
 「あー、左様でございますか」

 その後の関係者への取材で、不正が疑われる1万8600泊全てが、この「JHAT」が運営するホテルへの宿泊となっていたことが新たにわかりました。

 GoToトラベルは、宿泊代金の半額、最大2万円を国が税金で補助する制度です。今回、1万8600泊分が上限額で申請されていたとすれば、3億7200万円が補助され、旅行会社・ホテル側に入ったことになります。社員の名前を使って予約していたミキ・ツーリストの社長は・・・

ミキ・ツーリスト社長 檀原徹典氏
 「(Q.勝手に社員の名前を使って、GoTo申請したことをどう思っている)GoToの申請はうちはしていません」
 「(Q.JHAT側ですか)はい」

 GoToトラベルの申請は、JHAT側が行ったと証言していました。

斉藤鉄夫国土交通相
 「客室の提供を行ったホテル運営会社JHATについても宿泊実態があったかどうか、正確な事実関係の調査を行っているところです」

 一方、「JHAT」は、私たちのこれまでの取材に対し「宿泊利用を原則とする予約をいただいており、不正利用の意図はない」とコメントしています。