12月13日(月)、都内にある東京ドームホテルB1「オーロラ」にて、『TSUBURAYA CONVENTION 2021』が開催された。
『TSUBURAYA CONVENTION (通称:ツブコン)は、東京ドームシティの各種施設を舞台に初開催となった2019年12月、熱気と歓喜が渦巻き、ファンの皆さんとキャスト、キャラクター、そしてスタッフの情熱が一つとなり最高潮の内に幕を閉じた円谷プロ史上最大の祭典。
円谷プロの過去・現在・未来という時間軸を【ストーリー】【グリーティング】【カルチャー】【コレクション】というテーマに分け、ステージ、コンサート、トーク、パーティー、グッズエリアといった多数のプログラムを組んで、大勢のファンの皆さんと、多くのキャラクター、キャストそしてスタッフが繋がる特別な場所だ。2年に1度の開催を予定している。
2021年はコロナ禍の影響で開催中止となったが、この度SPECIAL PROGRAMとして実施。次回2023年の開催に向けて、新たにスタートを切った。
オープニングではウルトラマン、ウルトラマンティガ、ウルトラマントリガーたちヒーローがステージに華々しく登場。続いて塚越隆行(円谷プロダクション代表取締役会長 兼 CEO)より「今回のこのスペシャルプログラムは、円谷プロの今後の作品についてファンの皆さんにいち早くお伝えしたいと思っての開催です。過去・現在・未来を様々な角度から楽しんでいただくイベント、どうぞ最後までお楽しみください。」と挨拶があり、長編CGアニメーション映画『Ultraman』(原題)、『ANOTHER GENE』、没入型ライブアトラクション『INTO THE STORY』、Heroプロジェクトなどのコンテンツが紹介された。
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(C)円谷プロ
長編CGアニメーション映画『Ultraman』(原題)は、現在製作中の円谷プロダクションとNetflixによる長編CGアニメーション映画で、監督はシャノン・ティンドル。ビデオメッセージでシャノンは「私がやりたかったのは、ウルトラマン愛と私個人の経験を結びつけることでした。そこから物語が生まれたのです。最初は、ウルトラマンに着想を得たオリジナルストーリーのアイデアでした。美術部、ストーリー部、編集チーム、そしてこれまでのチームだけでなく私が小さい頃に就職するのを夢見ていたILM社と一緒にウルトラマンに命を吹き込むべく取り組んでいますが、このウルトラマンチームのメンバーの多くは大のウルトラマンファンであり幼い頃からウルトラマンを応援しています。皆さんに追加情報を公開できるのが待ち遠しいです。」と、ウルトラマンへの情熱と愛を語った。
また共同監督のジョン・アオシマも同様に「特別なプロジェクトの一員として、昔からの大好きな気持ちを詰め込んで、新しい形のウルトラマンの長編アニメーション映画を世界に届けるお手伝いをさせてもらっています。私たちが作っているものを皆さんに見ていただくのが待ち遠しいです。この映画にゴーサインが出たとき、私は有頂天になりました! 今回はあまり見せられるものがないのですが、近いうちにそれをお見せできればとスタッフみんなで頑張っています!」と、ファンに向けて力強いコメントをしてくれた。
続いて発表された『ANOTHER GENE』は『ウルトラマン』の世界観を様々なストーリー展開で楽しんでもらうプロジェクトの第1弾で、マーベル・コミックの『ウルトラマン』でもお馴染みの人気のアーティスト・ユニット、グリヒルが描く、TSUBURAYA IMAGINATIONオリジナルコミック。物語はTVシリーズ『ウルトラマンジード』をベースとした展開だ。本作は2022年「TSUBURAYA IMAGINATION」で独占掲載、また同じく「TSUBURAYA IMAGINATION」にて12月17日(金)より、グリヒルのインタビューが公開される。
さらに発表された没入型ライブアトラクション『INTO THE STORY』は、最新技術をもとに新たなエンターテイメントを創造するプロジェクト「TSUBURAYA IMAGINEERING」が満を持して贈る、全く新しい没入型ライブアトラクション。従来の映像作品やリアルなライブステージでは表現できなかったインタラクティブなストーリー展開を実現し、作品世界の一員として《物語》につながる新体験をお届けするものだ。
(C)円谷プロ
続いて、「TSUBURAYA IMAGINATION」オリジナル映画『ウルトラマントリガー エピソードZ』を発表。特報映像の初公開に続き、出演者である寺坂頼我(マナカ ケンゴ役)、平野宏周(ナツカワ ハルキ役)、そしてイベントを以て出演情報が発表となった新隊長・トキオカ リュウイチ役の中村優一の3名が登壇。
製作・出演決定を受けての気持ちを聞かれた寺坂は「僕もこの情報を言いたくてたまらなかったので、今日は最後までワクワクしていってください!スマイル、スマイル!」とお馴染みのフレーズとともに元気いっぱいの挨拶。それを受けた平野は、「スマイル、スマイル!やろうかと思ったんですけど、思っていたより会場に大人の方が多くて驚きました(笑)。」とコメント。
ウルトラマンシリーズ初出演となる中村は、新たな隊長らしい真面目な表情で「新隊長・トキオカ リュウイチを演じます。宜しくお願いします!」と勇ましく挨拶した。
最初にオリジナル映画化の話を聞いた時の印象を聞かれると、寺坂は「観ている方の応援があるからこそ、こういう映画化が決まったと思うので、本当に感謝しています!」と喜びのコメント。平野も「自分も『ウルトラマンZ』は、映画化がなかったので、この作品で少しでも爪痕を残していきたいなと思っております!」と力強くアピール。今回が初参戦となる中村は「正直まだこのイベントですら壮大なドッキリだと思うくらい実感が無いです(笑)。ウルトラマンの歴史に自分の名前が残せるので、すごく光栄に思います。」と熱い想いを語ってくれた。
また今回の見どころについて聞かれると、平野は「(発表された特報映像で)ウルトラマンゼットの目が赤くなっているのは、一体どうして? と考えながら、待っていてほしいですね!」、ケンゴ達が所属する「GUTS-SELECT」の新隊長になるという役柄の中村は「現在のタツミ隊長はどうなってしまうのか、そして新隊長としてどのような活躍を見せるのか? に是非期待してほしいです。」とそれぞれ作品への期待感が高まるコメントをした。
本作は2022年3月18日(金)に「TSUBURAYA IMAGINATION」での独占配信、併せて同日に劇場公開されることも発表された。
(C)円谷プロ
続いての発表は、NETFLIXアニメーション『ULTRAMAN』シーズン2。原作・清水栄一(しみず えいいち)×下口智裕(しもぐち ともひろ)による大ヒット漫画がアニメ化し、2019年にNETFLIXで公開されてから、国内外で数々の賞を受賞した本作のシーズン2がいよいよ登場。ゲストとして本作の主人公・早田進次郎を演じる、木村良平が登壇した。木村の紹介により、まずは初解禁となる ”ウルトラ6戦士” が集結したキービジュアルがスクリーンに投影される。
ビジュアルを見た木村は「かっこいいでしょ!!」と興奮気味なリアクション。続いて神山健治、荒牧伸志両監督からのビデオメッセージが流され、神山監督は「前回にもまして、さらに面白くなっています。アクションも増えていますし、ウルトラマンの新しい仲間たちが次々と登場して息もつかない展開になっているんじゃないかと自負しております。」と力強いコメント。
荒牧監督は「スタッフ一丸となって頑張っております。(完成まで)もう少しです。個性豊かな6人のウルトラマンが集結して、すごいアクションを展開するシーズンとなっております」とますます配信を楽しみにさせてくれた。
さらに、シーズン2に登場する強敵・ぺダント星人のビジュアル、そして声を演じる声優の諏訪部順一の出演情報も発表。諏訪部とのアフレコについて木村は「自分も誰が演じるのか知らなかったんですが、台本読んだ時に、悪い声を当てる人が決まったなぁと思いました。声聞いて思ったのは、本当にいい意味で腹立ちますよ~(笑)。」と安定のクオリティを期待させるコメントを語った。本作は、4月10日(日)に大型イベントの開催も決定し、詳細発表が待ち遠しいばかりだ。
最後に劇中に登場する【ULTRAMANスーツ】、【SEVENスーツ】、そして初お披露目となる【ACEスーツ】がステージに登壇してイベントを盛り上げると、木村は「おれも初めて見ました!! かっこいいじゃないー! 3人そろうと迫力も違いますね!」と感無量の様子。大盛り上がりの中、「お待たせいたしました。僕らも待ちに待っていたんですけど、このイベントを見て、楽しみだって思ってもらえればうれしいです! ワクワクしてお待ちください!」と締めくくった。
(C)円谷プロ
冒頭『GRIDMAN × DYNAZENON』のPVが流れ、『GRIDMAN × DYNAZENON』完全新作劇場版(仮称)の制作決定が発表となる。ステージには『SSSS.GRIDMAN』、『SSSS.DYNAZENON』から引き続き監督を務める雨宮哲監督が登壇。登壇すると、「この記念すべきTSUBURAYA CONVENTIONにお呼びいただき、ありがとうございます。両作品のスタッフもなんとか再結集できて、みんなで頑張って制作しています。」とコメントした。監督は『SSSS.GRIDMAN』、『SSSS.DYNAZENON 』の2作を振り返って「僕もびっくりしています。元々1シリーズで終わりかなぁと思っていたんですけど、ファンの方からの声援ありきで、新たなお話もいただいたので、本当に感謝しています! 基本は同じスタッフで一緒にやれるので、その作風を求めているファンの皆さんにはきっと楽しんでいただけると思います」とコメント。
最後にGRIDMANとDYNAZENONがステージに登場。2体揃っての初のフォトセッションを終え、ファンの方へのコメントを求められると「劇場版ということで、是非初日ないしまた最初の土日に観てください! それが最高の応援になります(笑)」と会場の笑いを誘い、パートは終了した。
続いて発表となったのは「KAIJU DECODE怪獣デコード」プロジェクト。
円谷プロダクション・東映アニメーションによるオリジナルアニメ『KAIJU DECODE』。ステージに東映アニメーションのプロデューサー・野口光一と円谷プロダクションのプロデューサー・隠田雅浩の2人が登壇し、本作の最新情報を語った。
野口はVRヘッドマウントディスプレイのオキュラスを装着して登壇し、「実際に公式HPに言っていただければ、(VRで観られる映像は)無料で見られるので是非体験していただきたいです。」と新システムを教えてくれた。隠田は「結構深い設定なんですけど、観ていただいて、世界で評価いただいたのはすごく嬉しいです。」と話し、VR・メタバース世界という難しさが高く評価され、世界9つのコンテストにセレクト、さらに4つの賞を受賞したことに自信を見せていた。野口も「8本の映像を作成し、まずは映画祭で出してみようと試してみたところ、賞を受賞出来て、非常に嬉しい限りです!」と喜びの気持ちを語った。
その後怪獣・ウークのビジュアルが発表。このウークの名付け親は隠田プロデューサーであることが明かされると「沖縄の琉球語の言葉からいただきました。少女と怪獣自体が心を通わせていく物語になっています。」と、物語の断片を併せて明かしてくれた。
最後に野口は、「日本だけでではなく、サンフランシスコやロサンゼルス、など世界中のスタッフと一緒に作っています。このプロジェクトはVRアニメーションと本編含め、さらにその先も予定していますので、是非ご覧いただきたいです!」と期待のコメント。また隠田も「円谷プロの怪獣にとっても、デジタルと自然融合される新たな怪獣に是非ご期待ください。」と締めくくった。
(C)円谷プロ
冒頭で【5月13日(金)】という公開日の入った特報が流され、遂に公開日が解禁! 続いて本作の主人公であり、「ウルトラマンになる男」を演じる斎藤工、樋口真嗣監督が登壇した。
斎藤は「2年前にも監督とツブコンで映画の発表をしてから、その後パンデミックなどいろいろありましたが、公開日が発表できるのが嬉しく思います。」と挨拶。また公開日が決まったことについて「僕は気長に待っているんですけど、監督たちはいろいろな作業があると思うので…(笑)」とコメントすると、「ここまでにやれ! と突き付けられた感じですね(笑)。」と樋口監督が話し、さらに「まだ出来ていません! やってもやっても終わらないんです! でも今日発表して、これ以上やるなという締め切りが分かった感じですね。」と制作現場の状況を、笑いを交えて話してくた。
更に今年1月に解禁となったティーザーポスターの内容に触れると「真ん中の棒は困ったときに使っていい棒です(笑)。ではなくて、これはベータカプセルです。隣にあるグジャグジャしたものはドッグタグ。神永新二(かみなが しんじ)と書いてありますが、これは斎藤さんの役名ですね。」とまさかの役名発表! これを聞いた斎藤は「唯一役名だけは言ってもOKと言われました(笑)。やっと「ウルトラマンになる男」から人格を持って、名乗れるようになって良かったです(笑)。」と、期待作の情報の重さを感じさせてくれた。
続いて、初解禁となる新たな特報映像が解禁。
ウルトラマンのスペシウム光線発射を描いた、インパクトある映像に斎藤は「観たのは初めてです。短いなとは思ったんですけど、ここからさらに出し惜しみなのかなと思いました。でも、この映像からヒントを嗅ぎ取ってくれる人はいると思います。」と映像に関する意味深な発言。解禁映像で盛り上がったところで、特別ゲストとして初代ウルトラマンのスーツアクターである古谷敏が登壇。『シン・ウルトラマン』のスペシウム光線について古谷は「短かったのでよくわかりませんでした(笑)。」と冗談交じりに語るも、スペシウム光線のポーズについて「この形について話しだしたら、2・3時間はかかってしまうけれど、みんなで話してこの形を作りました。」と誕生秘話を明かしてくれた。
最後に樋口監督が「お待たせしたかいのあるものにすべく、頑張っております! 古谷さんの素晴らしい仕事を見て育ってきた人物として、また次の世代にも同様の想いをつないでいきたいなと思います」と語った。斎藤は「進化し続けている『シン・ウルトラマン』。僕の中ではクランクアップから長い時間が経っていますが、まだ共存し続けている気持ちです。初代ウルトラマンの歴史を作ってくださったかたへのリスペクトを込めた作品になっていると思います。」と作品への強い思い入れも語り、イベントを締めくくった。
次回2023年の『TSUBURAYA CONVENTION』の開催も予告され、イベントは終了となった。また本イベントの模様は、12月17日(金)19時より「TSUBURAYA IMAGINATION」の無料領域にて全長版を、また同日よりYouTubeウルトラマン公式チャンネルで編集版が観られる。
(C)円谷プロ