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Aiamu Olive × 日本あみぐるみ協会 コラボ企画で
4月号よりスタートした 毎月あみぐるみコレクション。
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本誌掲載と連動したインタビューを12回連載でお届けしております。
今回は、第10回one*先生の続きです。

日本あみぐるみ協会HP → amigurumi.jp
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千趣会さんで初めてお仕事をさせていただいたのがいい経験に…


AiamuOlive(以下、A):あみぐるみ協会に入ってからの出来事で一番印象に残っていることはなんですか?

one*先生(以下、O):千趣会さんで初めてお仕事をさせていただいたことですかね。

名前は掲載されていませんが、手づくりカタログ2015年のディズニーの
なりきりニット帽作品のデザインと制作を担当しました。

A:千趣会さんのお仕事は、日本あみぐるみ協会さんでの募集だったんですね。

O:そうですね。

誰かお仕事やりませんか?みたいな感じで募集があって。

デザイン画を描いて採用されるっていう形だったので…。

A:ディズニーの 何のキャラクターをデザインされたんですか?

O:ミッキー、スティッチ、ダンボ、プーさんとピグレット、それからバンビの6柄ですね。

A:結構幅広いですね。ディズニーの中でも。

O:そうでしたね。
びっくりしました。

一番初めは確かスティッチのデザイン画だったのかな?

私はパソコンとかタブレットとかで絵を描いたことがなくて。

キャンパスノートに鉛筆で描いて主線をなぞって描くみたいな感じで、色つけも色鉛筆を使って描いていました。
そういうアナログな感じで出したので、まさか採用されるとは思ってなくて、
決まった時はびっくりしました。

A:悪戦苦闘されたとのことですけれども、一番苦労された点はどこでした?

O:帽子を云々っていうより、うちの相方が…
ちょうどその時に粉砕骨折をして入院しまして。

A:あら~。

それは大変でしたね

O:こっちも初めてのお金をいただけるお仕事だったので…。

締め切りとか絶対に間に合わせないといけないなって。

編み図の書き方とかも全然、一切分からなかった状態だったんで。

どうしようと思っていても誰にも相談できないし、絶対に落とすわけにいかない
って思ってたので、そこだけがちょっと苦労しましたね。

A:キットになったってことですから、編み図が必要だったわけですね。

O:はい。

でも私は自分で作るときに、編み図を書いてなくて。
1段から何段まで6目から18目で、+6みたいな感じの書き方とかしか
していなくて。
いまだに編み目記号もどれがどれか、あんまり分かってないところが
あるんで…。  
ネットで調べたり、本に載っている編み図の書き方を参考にしたりして、
形に起こして。

なんとか出来上がった感じです。

A:千趣会さんは、きっちりした編み図を出してくださいって
ことだったんですか?

O:あ、そうですね。
編み図も込みだったので。
だから今回のアイアムオリーブではあんな拙いものから、ちゃんとした編み図が
出来上がってくるっていうのがすごいなと思いました。

A:え?全然拙くないですよ。

きっちりお書きくださってありがとうございます。

でも、文字で書いていただいたものでも編み図に起こしますよ。

編み図を書く専門の部門が社内にあるので…。

O:(編み図は)初心者がちょっと飛び込もうと思うとなかなか難しいところがあるなって常々思っているので。

やっぱり編み図を一から書くとなると難しいですね。

A:たぶん慣れだと思うんですよ。

うちの編み図の部隊も、会社に入る前から書けたわけではなくて。

会社に入ってから、先輩に習って覚えていくんです。

…って、話が少し脱線しちゃいましたね。

ニット帽の話に戻しましょうか。

まずデザイン画から提出された、と。

O:そうですね。

スティッチのデザイン画が通ったら、全部のデザイン画を描いてくださいって
ことで、デザイン画を出して。

そしたらやっぱりディズニーさんのキャラクターなので、
「うちのキャラクターはこんな感じです」
という添削が入って返ってくるので、それをそのままトレースして返して、
OKが出ると次に毛糸で編むっていう流れでしたね。

A:イラスト画が通ってからしか、作れなかったってことですか?

O:ほぼほぼ、そうですね。

でも途中で、「一回ダンボを編んでみてください」といわれて、
ダンボを編みました。

たぶんイラストだけじゃなくて実際に編めるかどうかのチェックだと
思うんですけど。

作ったのを見ていただいたら、「かわいい大丈夫です」っていうことでした。

それで、全部担当することになったんです。

A:細かいチェックが入るので、時間がかかった感じですね。

O:そうですね。
だいぶ時間がかかってました。  

A:やっぱりキャラクターものってすごいチェックが細かいですからね。
色もかなり指定が入ってきますよね。
でもいい経験になりましたね。

O:そうですね。
編み方も、これまでやったことないことにチャレンジ出来て。

色を配色して編む方法で、配色糸に地糸を通して編み込めばボコボコにならずにきれいに編めるっていうのも、その時に発見できました。

その後のあみコレのときに生かせたりとかもしたので。

すごくいい経験にはなりました。  

A: なかなか発見の多いお仕事だったんですね。

O:そうですね。

やっぱり自分のものを作って売るだけじゃなくて、
いろいろ審査じゃないですけど、
チェックを通ってお金をいただけるっていうのが初めてだったので。

ディズニーさんのお仕事だったので、
著作権の関係で自分の名前は載らなかったんですけどね~。 


あみぐるみはお顔が命

A:先生にとってあみぐるみとは何でしょうか?

これ難しい質問なので、先にあみぐるみ制作をする上で特に意識していることをお伺いしたいと思います。

O:特に意識しているのは…。
私はぬいぐるみにしてもあみぐるみにしてもフィギュアにしても、お顔が命だと思ってるんですね。

お顔がちょっとゆがんでいたり、変になってると思うと、もうそれで
「この作品はダメだな」って思ってしまうところがあるので。

私は顔つけに関しては絶対に最後にやります。
バランスを見るためにちょこっと目玉を刺してみたりはするんですけど、最終的
に顔を整えるのは、一番最後の最後、パーツを全部くっつけて、最後の仕上げの
段階にしてるのが、私のあみぐるみを作る上のこだわりというか。

A:お顔を最後に仕上げるんですね。

O:お顔でこけると、その作品自体が嫌になってしまうので、最後に。 

刺し目のサイズも、最初は6mmでいけるかなと思って作っていても、
全体のバランスを見たときに、もうちょっと大きいほうがいいかな?とか、
もうちょっと小さい方がいいかな?って思って変更したりするので。

やはりいつも最後までお顔は残してますね。

A:お顔って実際難しいですもんね。
かわいい顔っていうのは、編み図どおりに編めていても、
なかなかできないので。

微妙な目の刺し方の角度とか、綿の入れ具合によっても、
お顔って変わってきますからね。

でもそれがいいところだな、と思うんです。

一回編んでその満足いく出来にはなかなかならないので何体か編んじゃうって
ことがありますよね?

心残りがあって、何個も編むじゃないですか?

それが苦痛なんじゃなくって、それぞれ楽しいというか…。

普通、同じことを繰り返してやるのってつまらないと思うんですが、
編み物に関しては何個も作って楽しいというか、
仕上がりに不満があったとしても、完成した達成感はあって。

不満なところもそれはそれで味があるというか…。

次編んで上手くいったら、それはすごい達成感だし。

努力の軌跡みたいな。

O:まったく同じ糸を使ってかぎ針の号数を合わせて作っても、
大きさがまちまちになってしまったりもしますよね。

そこがあみぐるみの魅力といえば魅力なのかな。

A:量産して同じ形のものが並んでいるのが好きな方は違うかもしれないんですけど、同じにならないっていうのがよいなって。  
かわいいものもあれば不細工なのもあるんだけど、なんかこう違うっていうのがなんか愛着につながる気がします。

O:ですね。
個性が出ますね。

A:そうですね、それぞれに個性を感じます。

だから同じデザインのものを何個もあみコレで買っちゃうことがあるんです。
他の方からは同じデザインに見えても、それでも何個も欲しくなっちゃう。

私はかわいいものが好き

A:では続きまして、先生のあみぐるみをお手に取ってくださった方にどんな
気持ちになってほしいですか?
 

O:何を思って買っていただいているのかは、
こちらからはあんまり分からないので…。 

売ってしまうと、その作品は手に取られた方のものっていう意識になってます。

その方がどう思うかっていうのは、あまり深くは考えてなくて。

それは好きにしていただいていいかなっていう。

どうしても手放したくないものは販売しないようにしています。

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one*先生が手放したくなかったというお気に入りの作品

A:お買い求めになられた方に、委ねられるっていう。

O:そうですね。
すべて委ねてしまいますね。

A:先生にとってのあみぐるみとは?っていう問いに関しては、
前回おっしゃっていた、作品を自分と同一視してほしくないっていうところに
関係してそうな気がしますね。

やっぱり純然たる別物ってところが…。

O:私はかわいいものが好きで。

作ったり、愛でたり、集めたりっていうのの形なので。
自分の「かわいい」という思いのたけを、あみぐるみにのせてるっていう。

私の思うかわいいものを立体化したものがあみぐるみです。


アクリル系の毛糸が大好き

A:あみぐるみを編むのにおすすめの糸、好きな糸はなんですか?
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O:私はアクリル系の毛糸が大好きでして。 

ピッコロが大好きです。

ピッコロの細さが。

小さいものを作るのが好きなので。

最近出た糸で言えば、あみぐるみが編みたくなる糸も好きですね。  
理由としては、綿をガッチガチに詰めちゃう癖があるので、柔らかい毛糸だと、どうしてもふわふわになってしまうので、自分の納得がいく形がうまく作れないんです。
それから、あみぐるみが編みたくなる糸は発色がいいですよね。

ピッコロもあみぐる糸も、どちらも細くて配色もパキッとしてる感じが
好きです。

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A:ありがとうございます。

#こんなito aったらいいな、という糸は?

O:あったらいいなという糸は、ピッコロタイプでアメリーのような色味の
お糸があるといいですね。

くすんだ感じの色がいろいろあって好きなので。

薄い感じの、ベビーピンクとか、白を混ぜたようなふわっとした感じのパステル系のかわいらしい色。
パキッとした色が好きではありますが、バリエーション豊かにいろいろあったらいいのになって。

A:それでは最後に、今後の野望についてお伺いします。

O:野望とか全くないんですよ~。

またあみコレに挑戦できたらいいかなっていう感じぐらいですかね。
(あみコレに参加するのは)テーマ作品を作るっていうのが好きで始めてたことだったので。
テーマに沿って何かを作って、それからいろんな方たちの作品を見るのも
いい刺激になっているので。

その場に参加できたらいいなと思ってます。

A:あみコレに参加されるのを楽しみに待っていますね。

(以上)

綿をガッチガチに詰めちゃう癖があるというone*先生。
綿をどれくらい詰めるのがいいのか難しいんですよね~と、
綿詰め談義になりました。
適量って難しいですよね

ということで、アイアムオリーブでは綿のg数をきちんと記載することにいたしました。
* * * * * * * * * *

 日本あみぐるみ協会さんからのお知らせです♪

あみぐるみコレクション2021 開催中です!

あみぐるみコレクションは 日本で最大の参加作家数・出品数を誇るあみぐるみ展示即売会です。
今年も全国で開催致します!
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■期日
第1期 東京会場 2021年11月20日(土)21日(日)22日(月)
第2期 名古屋会場 2021年11月26日(金)27日(土)28日(日)
第3期 京都会場 2021年12月3日(金)4日(土)
第4期 札幌会場 2021年12月13日(月)~2022年1月15日(土)
第5期 広島会場 2022年1月22日(土)23日(日)
第6期 オンライン会場 2022年2月初旬

今年は5会場+オンラインで開催します。
全会場・入場無料です

■協賛企業さま(50音順)
クロバー株式会社
株式会社ダイドーフォワード
チューリップ株式会社
ディー・エム・シー株式会社
内藤商事株式会社
ハマナカ株式会社
株式会社山久  

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