ことし9月、110人を超える受刑者が死亡する大規模な抗争が起きた南米エクアドルの刑務所の中で再び抗争が発生し、少なくとも68人が死亡しました。
エクアドルの検察当局などによりますと、西部の都市グアヤキルにある刑務所で12日夜から13日朝にかけて、服役中の犯罪組織のメンバーによる大規模な抗争が起きました。
抗争はおよそ8時間にわたって続き、少なくとも68人が死亡し、25人がけがをしたということです。
この刑務所では9月にも、服役中の犯罪組織のメンバーどうしの衝突が大規模な抗争に発展し、118人が死亡しています。
地元メディアなどによりますと、複数の犯罪組織のメンバーが職員を買収するなどして刑務所の中に銃や爆発物を運び込み、みずからの勢力を広げようと敵対するグループへの襲撃を繰り返しているということです。
相次ぐ抗争を受けてエクアドルのラッソ大統領はことし9月、非常事態を宣言し、軍を投入するなどして刑務所内の秩序の回復にあたっていますが、抗争の背景には豊富な資金力をもつ国際的な麻薬組織の関与もあるものとみられ対応は難航しています。