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 ハンク・アーロンと王貞治のホームラン競争は1974年11月2日、秋晴れの後楽園球場で行われた。雪国の高校3年生だった私は、この“夢の対決”を幸運にも一塁側上段から目撃した。

 甲子園出場の夢破れ、半月前の長嶋引退に触発され、「大学でも野球をやろう」と決意した。急きょ変更した志望校を見るため上京した旅で、痛烈に“世界のレベル”を見せつけられた。