シドニー大学のJordi Vidal-Robert氏らによる研究によれば、中世スペインの異端審問が特に苛烈だった地域では、現代においても経済活動や市民の人間関係、学歴などに悪影響を及ぼしているらしい(THE CONVERSATION、GIGAZINE)。
研究チームは、かつてスペイン異端審問が苛烈だった地域の現況を記録から調べた。計6万7521件の異端審問資料から算出される地域ごとの「異端審問強度」と、地域ごとの経済・文化水準を比較した。その結果、異端審問が一切行われた記録がない市町村と、異端審問強度が下位3分の1だった市町村は現代においても1人あたりGDPが最も高いという。対して異端審問強度が中位3分の1の市町村では所得が著しく低いことがわかったという。さらに異端審問強度が上位3分の1にあたる市町村では、経済活動の水準が著しく低くなっていたそうだ。
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