世界的なクロスオーバーSUV人気を受けて、フォードがデビューさせたクルマの1つが、小型のクロスオーバー車「エコスポーツ」でした。欧州では人気があったものの、奇妙なスタイリングのこのクルマは、米国ではあまり売れませんでした。パンデミックと半導体不足の中で、フォードは引き締めを続けており、エコスポーツは2022年半ば以降、米国では販売されないことが確定しました。
エコスポーツを生産中止に追い込んだのは、販売不振だけではありません。フォードは先週、インドにおけるすべての製造業務を停止することを発表しました。エコスポーツはインドで製造されており、その事業終了の犠牲となりました。米国では購入できなくなってしまいますが、他の市場では引き続き販売されます。
欧州仕様車はルーマニアで生産されており、今後も生産が継続される予定です。エコスポーツは、2020年に60,544台を売り上げました。しかし、報道によれば、2021年1月から8月までの間の販売台数は、前年の同じ期間に比べて22%減少したとのこと。
米国での販売終了の知らせに対し、市場は特に驚いてはいないようです。アナリストのマエバ・リバス氏によると、エコスポーツは米国市場の需要に見合わなかったとのことです。同市場ではそもそも小型クロスオーバーよりも中型以上のSUVに軍配が上がり、同クラスのライバルとの競争も激しく、その中で生き残るのは至難の業と言えます。
同クラスで人気を集めているのは、シボレー『トラックス』、日産『キックス』、ホンダ『HR-V(日本名:ヴェゼル)』などです。また、エコスポーツはフォードのピックアップトラック『マーベリック』にも対抗しなければなりませんでした。
米国以外では比較的好調で、過去にはブラジルでも非常に人気がありましたが、アップデートが行われなかったため、競合車に大きく遅れをとっていました。
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