
2021/08/15 10:51 ウェザーニュース
一方で世界的にはマグニチュード7を上回る地震が頻発し、中米ハイチでは大きな被害に見舞われました。(8月9日~15日10時の集計)

石川県能登地方では7月に地震活動が活発になり、7月11日に最大震度4を観測しました。8月に入ってからもマグニチュード3前後の地震は頻発している状況です。震源は4月後半以降に目立つ、日本海側の地震が多くなっています。
現時点で活動が大きく変化する兆しは見られないものの、能登半島の北東端では1729年にはマグニチュード6以上の地震が起きたとされています。引き続き今後の活動の動向に注意が必要です。

広島県北部では今回の震源の南西側の領域で時々大きな地震が発生しており、2011年にはマグニチュード5.4で最大震度5弱、少し遡って1930年にはマグニチュード6.1の地震の記録が残っています。
島根県との県境に近い今回の震源付近に知られている活断層はないものの、過去の大きな地震が起きている三次市周辺には活断層の存在が考えられてます。
広島県の被害地震は内陸よりも沿岸部で発生するものが大半です。内陸部での直下型地震も心配ではありますが、安芸灘などで起きる地震に注意しておく必要があります。

八丈島近海を震源とするマグニチュード5以上の有感地震は2016年7月以来です。防災科学技術研究所による速報解析では南西ー北東方向に張力軸を持つ正断層型と解析されています。八丈島近海ではこの地震の前の15日(木)の深夜に震度1の地震があり、16日(金)~17日(土)にかけてはマグニチュード4前後の地震が多く発生しています。
八丈島の沖合で発生する地震としては、東方沖のプレート境界型が多く、最近では2009年にマグニチュード6.6、最大震度5弱の地震が起きました。今回のような八丈島の西側は深さ200km前後の深発地震が比較的目立ち、浅い所の強い地震は時々マグニチュード5クラスが発生している状況です。

太平洋プレートが深く沈み込んでいる場所では同様の深発地震がしばしば起き、数年に一度マグニチュード6以上の規模の地震も発生します。一方、一度の地震での余震がほとんどないことも特徴です。

日本時間の13日(金)未明に南大西洋のサウスサンドウィッチ諸島近海でマグニチュード8.1、深さ約48kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。
サウスサンドウィッチ諸島周辺は、南極プレートとスコシアプレート、南アメリカプレートが接する辺りで、しばしば大きな地震が起きています。ただ、今回のようにマグニチュード8クラスの地震の記録は、1929年のマグニチュード8.1まで遡り、この領域としては比較的大きな地震です。
この地震のわずか3分前にはマグニチュード7.5の地震が起きており、周辺では全体として大きな変動があったと見られます。余震活動も活発で、マグニチュード5~6クラスの地震が発生から1日以上経った日本時間の14日(土)午後になっても頻発している状況です。

震源が陸域で浅かったことから、震央近くでは改正メルカリ震度階級のIXの激しい揺れがあったと見られます(単純比較は出来ないものの、日本の震度階級で5強から6弱に相当)。激しい揺れによって建物が倒壊するなどして、多数の死者が出ています。
ハイチはカリブプレートと北米プレートの境界に位置しており、しばしば強い地震に見舞われています。最近では2010年1月に今回の震源の少し東側でマグニチュード7.0の地震が起きました。いわゆる「ハイチ地震」と呼ばれているもので、震源が首都であるポルトープランスなど人口密集地に近かったため、死者数十万人という世界の地震の中でも最悪クラスの人的被害を及ぼしています。
11年前に比べると今回の地震は人口密集地から離れているものの、被害の拡大が懸念されます。




※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。