作家の椎名誠さんは、極寒のシベリアを探検している。それは江戸後期にシベリアに漂流し、ロシアを見た最初の日本人となった大黒屋光太夫の足跡をたどる旅だった。マイナス50度という厳しい気候の中、椎名さんは現地のロシア人に「これを口にすると死ぬ」と警告を受けたという――。 ※本稿は、椎名誠『漂流者は何を食べていたか』(新潮選書)の一部を再編集したものです。 ■200年前に漂着した島へ向かうのは現代でも大…