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中国の高僧、鑑真が開いた唐招提寺では、仏像にきれいな姿で新年を迎えてもらおうと、毎年12月15日に「お身拭い」を行っています。

はじめに国宝の金堂で僧侶らがお経を唱え、仏像の魂を抜く法要を営みました。

金堂には、本尊の盧舎那仏坐像や薬師如来立像、それに千手観音菩薩立像など、いずれも国宝に指定されている9体の仏像が安置されています。

法要のあとマスクをつけた僧侶2人が脚立に乗り、長さ3.5メートルほどの竹の先に和紙をつけたはたきで仏像のほこりを払い、丁寧に清めていきました。

唐招提寺では、お身拭いが終わった15日から境内の大掃除や新年の縁起物作りを本格化させることにしています。

茨城県から訪れた60代の女性は「初めて拝見して感動しました。来年こそ、よい年になったらいいなと思います」と話していました。

岡本元興長老は「心新たに新年を迎える準備になったと思います。コロナが収まり、平常が戻ってくることを祈らせていただきました」と話していました。