宇奈月明嶺と「権利の濫用」について。
温泉むすめ宇奈月明嶺「権利の濫用」プロフィール変更
【お知らせ】
現地のご要望を受けて、宇奈月明嶺のプロフィールを変更致しました。https://t.co/EYFYKeam7X・変更点
好きなもの 宴会 ⇒ 花火
苦手なもの 勉強、甘いケーキ ⇒ 権利の濫用
削除 お祭りの参加を楽しみにしている引き続き、宇奈月明嶺を宜しくお願いします。#温泉むすめ #温むす pic.twitter.com/Tpfs3unXAU
— 「温泉むすめ」公式 (@onsen_musume_jp) 2021年12月15日
温泉むすめ公式が、宇奈月明嶺のプロフィールに関して、苦手なものは「権利の濫用」であると変更したことを公表しました。
環境にもよるが、「権利の濫用」「宇奈月温泉事件」などのワードがTwitterのトレンド欄に登場することにもなりました。
宇奈月温泉事件で「権利濫用」を認定した大審院判例
宇奈月温泉に関する「権利の濫用」という言葉は、戦後の民法1条3項に明文化されることを導いた、宇奈月温泉事件という事案の判例に由来しています。
宇奈月温泉事件の大審院(現在の最高裁に当たる)判決は以下。
大審院第三民事部判決昭和10年10月5日民集14巻1965頁
『所有権ニ対スル侵害又ハ其ノ危険ノ存スル以上、所有者ハ斯ル状態ヲ除去又ハ禁止セシムル為メ裁判上ノ保護ヲ請求シ得ヘキヤ勿論ナレトモ、該侵害ニ因ル損失云フニ足ラス、而モ侵害ノ除去著シク困難ニシテ縦令之ヲ為シ得トスルモ莫大ナル費用ヲ要スヘキ場合ニ於テ、第三者ニシテ斯ル事実アルヲ奇貨トシ、不当ナル利益ヲ図リ殊更侵害ニ関係アル物件ヲ買収セル、上一面ニ於テ侵害者ニ対シ侵害状態ノ除去ヲ迫リ、他面ニ於テハ該物件其ノ他ノ自己所有物件ヲ不相当ニ巨額ナル代金ヲ以テ買取ラレタキ旨ノ要求ヲ提示シ、他ノ一切ノ協調ニ応セスト主張スルカ如キニ於テハ、該除去ノ請求ハ単ニ所有権ノ行使タル外形ヲ構フルニ止マリ、真ニ権利ヲ救済セムトスルニアラス。即チ、如上ノ行為ハ全体ニ於テ専ラ不当ナル利益ノ掴得ヲ目的トシ、所有権ヲ以テ其ノ具ニ供スルニ帰スルモノナレハ、社会観念上所有権ノ目的ニ違背シ其ノ機能トシテ許サルヘキ範囲ヲ超脱スルモノニシテ権利ノ濫用ニ外ナラス。従テ、斯ル不当ナル目的ヲ追行スルノ手段トシテ、裁判上侵害者ニ対シ当該侵害状態ノ除去並将来ニ於ケル侵害ノ禁止ヲ訴求スルニ於テハ、該訴訟上ノ請求ハ外観ノ如何ニ拘ラス其ノ実体ニ於テハ保護ヲ与フヘキ正当ナル利益ヲ欠如スルヲ以テ、此ノ理由ニ依リ直ニ之ヲ棄却スヘキモノト解スルヲ至当トス』
どういう事案だったのか?判示の要約は?
というのは以下等で書かれているので要参照。
物凄くざっくり言うと、権利を持っていてもその行使の仕方によっては司法的救済を受ける資格は無いですよ、というのが権利濫用法理です。
~宇奈月温泉事件~ | 京都の弁護士に相談するなら京都総合法律事務所
フェミニストは権利が無い所からの人権侵害なので権利濫用ではない
なお、宇奈月温泉に関する温泉むすめの対応について
「お気持ちを振りかざすフェミニストらへの皮肉だ」
との指摘がありますが、フェミらは「権利の濫用」ではなく【何の権利も無いのに難癖をつけてきた真正面からの権利侵害】と言うべきでしょう。
なお、温泉むすめは「フェミニスト」という設定が存在していたものを削除しているので、相当フェミニストが嫌いになったんだろうと思われます。
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