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バイク王のCMでもおなじみのつるの剛士さん。当然ながらバイクへの愛も深く、現在はZ900RSのほかにもドゥカティ400SSジュニアなど6台を所有。そんなつるのさんに、Z900RSのカスタムからバイク業界の中での自分の役割など詳しく伺いました!

(撮影・構成・丸山剛史/執筆:背戸馬)

 

【つるのさんのZ900RSの画像はこちら】










●つるの剛士 1975年5月26日福岡県生まれ。藤沢市在住 。「ウルトラマンダイナ」のアスカ隊員役を熱演した後、2008年に“羞恥心”を結成しリーダーとして活躍。将棋・釣り・楽器、サーフィン・野菜作りなど趣味も幅広く、好きになったらとことんやらなければ気が済まない多彩な才能の持ち主。 二男三女の父親。

 

Z900RSのカスタムポイント

――つるのさんのバイクといえば、このZ900RSですね。出会ってどれくらいになりますか

 

つるの 2年弱ですね。僕はこのZ900RSが初めての大型バイクなんですよ。車とかバイクで旧車に乗ってきた経験から、部品が出てこないとか、出先で壊れるとかのトラブルに懲りちゃってまして。そのストレスで、大型バイクを嫌いになったらイヤだなと思って、初めての大型バイクは現行車にしようと。

 

――でも、やっぱり目指すのは旧車のスタイリング?

 

つるの 旧車のZは大好きだし、ずっと憧れてましたからね。だから、僕は『シン・ゴジラ』ならぬ『シン・Z』って呼んでるんです(笑)

 

――拝見するとかなり空冷Zの雰囲気に近づいてます。一番目立つのはこの4本出しマフラーですね

 

つるの ドレミコレクションさんの車検公認マフラーです。ショート管とどっちにしようか迷ってたんですけど、やっぱり大人は4本出しでしょう!と。

 

――ホイールも変えてらっしゃいますね

 

つるの ホイールは、昔のモーリスマグの復刻。もとは17インチなんですけど、インチアップして18インチにしてます。これだけでぜんぜん変わりますね。

 

――確かに、全体のまとまり感がぐっと旧車に近づきます

 

つるの みんな、自分のZ900RSの写真を送ってきてくれるんですけど、『何か、つるのさんのと違う。つるのさんのZみたいにならないんですけど、どうしてるんですか』って聞かれるから、『いや、タイヤ変えたほうがいいですよ』と(笑)

 

――旧車の雰囲気に近づくポイントはホイールのインチアップですか

 

つるの あと、変えたほうがいいのはリアのカウルですね。カウルごと変えて、テールランプをちょっとだけカウルから出して見せるんですよ。

 

――細かい!

 

つるの 出すか、見えないようへこませるかどっちか迷ったんですけど、『これは出しでしょう!』と思って。

 

――そういう細かい箇所の調整がされてるんですね

 

つるの Zって、ちょっとしたことでスタイリングが壊れるんですよ。パーツを少しズラしただけで。だから、すごく秀逸なデザインだってことでしょうね。

 

――市販パーツを買って取り付けただけでは、つるのさんのZのようにはならないってことですか

 

つるの タンクやサイドカバーのロゴも古いエンブレムにしてあるし、空冷Zに間違えられることもありますよ。話しかけてきたおっちゃんが間違えてて、『これ現行車なんです』って言ったら『え? あ、ほんとだ!』とかね(笑)

 

ドレミコレクションとの出会い

つるの もともと、自分でデザインしていたカスタムの完成イメージ画があって、そのまんまになったんですよ。これなんですけど(スマホでイメージ画を見せてくれる)。

 

――これは、AMAスーパーバイクに出たヨシムラZ1を彷彿とさせますね

 

つるの あと残ってるのは細かいところ、タンクとか、シートとかですね。それ以外は、もう変えるところがない。とにかく、ドレミコレクションには必要なパーツが全部あるんですよ。

 

――ドレミコレクションさんは、Zのスペシャリストとして有名ですね。じゃあ、つるのさんが考えていたスタイルに一気に近づいたのは……

 

つるの ドレミコレクションさんと出会ったからですね。パーツが全部あるから、相談して『じゃあこれにしちゃってください』って感じです。あとは担当の藤野さんの調整があるからできたんですね。

 

――ドレミコレクションの藤野さんは、YouTube『乗るのたの士』にもよく登場されていますね

 

つるの Zマニアの藤野さんに任せてます。僕の意向を全部伝えて、『なるほど。はいはい、これはこうでしょ、こうでしょ』って、ズバリそのパーツが出てくる。

 

――理想的なメカニックですね、藤野さんは

 

つるの ひとつ迷っているのはリアサス。どうしようかと思って。

 

――つまり、今付いているリアサスをカスタムするんですか

 

つるの そうじゃなくて、旧車のZと同じようにリアサスを2本に見せるダミーのサスがあるんですよ。

 

――なんと! そういうパーツがあるんですね

 

つるの そうなんですよ。確かにスタイルは近くなるけど、ダミーでしょ? って。ちなみに藤野さんのZ900RSはオーリンズを付けてるんですよ、本物の。

 

――ダミーとして、ですか?

 

つるの そう。ダミーなんだけど本物なんです(笑)

 

――どうです、リアは2本サスのほうがキマってるって思います?

 

つるの うーん、たしかにそう思います。でも、ないのはないで好きなんですよ、スッキリしてて。なんか、あのリア周りのシュッとした感じに、仮面ライダー感があって。

 

――いずれにしても、もうカスタムのゴールは近いってことですね

 

つるの 費用的にはバイク2台分かかっちゃいましけど(笑)、最初に思い描いたテーマ通りになってるし、これ以上やりすぎないでおきたいですね。

 

ずっと抱いているドゥカティへの憧れ

――Z900RS以外にも、いろんなオートバイを所有されてますよね

 

つるの スクーター、旧車、このZと、オフ車。全フィールドに行けます(笑)

 

――今、合計何台お持ちなんですか

 

つるの 何台かな……カブ110、ランブレッタV200、ドゥカティ400SSジュニア、WR250R、セロー250にZ900RS。6台ですね。

 

――ドゥカティは20年以上所有されてるんですよね

 

つるの そうです。中免を取ってホンダ・フュージョンに乗ってたんですけど、単車に乗りたいと思って買ったのがドゥカティ400SSジュニアです。僕、どうしてもドゥカティが欲しくて。

 

――なにか思い入れがあるんですか

 

つるの 僕のバンドのドラムが、ロケットカウルの古い900SSに乗ってたんですよ。それがもうカッコよくて。ガチャガチャ~って、すごいエンジン音を立てて練習スタジオに来るんですよ。しかも、途中で壊れちゃって、毎回練習に遅れてくるんです。それでもカッコよかった。

 

――1970年代後半ごろの900SSのスタイルと音はたまりませんね

 

つるの それを見て僕も、もう欲しくてしょうがない。ただ大型だし、買うにも手が出ない。でもどうしてもドゥカティが乗りたいと思って中古屋さんに見に行ったら、この400SSがすっごく安かった。たしか30万くらいだったかな。これなら手が出るぞと思って買っちゃいました。

 

――カジバ傘下時代のドゥカティのスタイルっていいですよね

 

つるの 僕、あの時代のドゥカティが好きなんですよ。スタイルも、音も。一度モンスター400と、かけもちして乗ってたんです。ところが、モンスター400にぜんぜん面白さを感じなかったんです。

 

――それはなぜでしょう

 

つるの モンスターは、なんというか“いい子”すぎちゃって。音もお上品に感じた。昔のドゥカティのあのガチャガチャガチャ!っていう感じが自分には合ってるんだなって思いましたね。クラッチは重いし、エンジンもかからないし、気にさせてくれるんですよ。

 

――そんなところがまた……

 

つるの かわいいんですよ。不器用さがね。腹が立つときもあるんですけど、かわいいんです。ほんとに難しいところですね。いい子ちゃんだからいいってわけでもない。

 

――それが旧車の魅力かもしれないですね

 

つるの どっちを取るかですよね。だから旧車と現行車の2台あるのが一番いいんです、ホントは。

 

――ということで6台になってしまった(笑)

 

つるの (笑)。あとドゥカティだと、2000年に限定で出たMH900e、あれがどうしても欲しかったんですけど、そのときは手が出なかった。実は、あれからずーっと憧れてるんです。

 

――MH900eは一度見たら忘れないほど、デザインが尖ってましたね

 

つるの そうそう。次に手に入れるのはホンダのアフリカツインとか、アドベンチャー系のバイクもいいなと思うんですけど、そういうバイクに乗ったら快適すぎて『もうこれでいいや』ってなりそうで怖いんですよね。僕の大型バイクライフもこれからなので、まだ尖っていたいなと思ってます。

 

5歳の息子がバイクレースにデビュー

――ランブレッタV200もお持ちだとのことですが

 

つるの 息子と乗るときはランブレッタですね。タンデムベルトをつけて乗るんですけど、背もたれが付いてるんで、息子が寝たときでも安心なんですよ。

 

――息子さんはバイクに乗るのがお好きなんですか

 

つるの ええ、息子は5歳なんですけど、今度バイクのレースに出るんですよ。

 

――レースに? それはすごいですね

 

つるの 電動バイク『ヨツバモト』のレースなんです。Instagramでも上げてるんですけど、本人もノリノリで。

 

――バイク乗りのDNAが遺伝してますね(笑)。それは、つるのさんの方から始めようと?

 

つるの バイク王さんでCMをやらせてもらった関係で、バイクライフを親子で楽しめるような活動をしようとうことで『パパツー』って企画をたてたんですよ。その中でいろいろ調べているときに、ヨツバモトさんと出会いました。『乗るのたの士』でキッズバイクの動画を撮ったときに、1台置いていってくれたんですよ。それに息子がハマっちゃって、もう乗り倒してます。4歳のころから乗ってますから、めちゃくちゃ速いんですよ。坂道からノンストップで走ってくるんです(笑)

 

――子どもは吸収するのも上達も早いんですよね

 

つるの バイクは全身を使うし、動体視力も自然に使ってます。あと、何より親御さんたちの心配が消えるというか、子どもたちがあれだけ楽しそうにバイクを楽しんでて、転んだとしても自分で起き上がってくる。ああいう姿を見ると、余計な心配をしなくても子どもはもう自立してるって感じると思うんですよね。

 

――たしかにそうですね。親が思う以上に適応しますね

 

つるの 子どもの成長を感じるのに、バイクは一番手っ取り早い入り口だと思うんですよ。息子には自転車より先にバイクに乗せちゃったので、5歳の誕生日に自転車を買ってあげたんですけど、息子が『自転車のほうが乗るのが難しい』って(笑)

 

――(一同笑)そんな特殊な事情、聞いたことないですよ!

 

つるの 世の中の親御さんって、どうしても『子どもがバイクに乗るのは危ない』っていう意識があるじゃないですか。でも、僕なんかは昔から子どもとカブでキャンプに行ったりしていたので、いい思い出がたくさんあるんですよ。

 

――たとえば、つるのさんの息子さんや娘さんが、オートバイに乗りたいって言ったら……

 

つるの ぜんぜんOKです。僕のドゥカティをそのまま譲ります。実際、長男には譲るつもりです。僕の奥さんが長男をご懐妊したときも、実はドゥカティに乗ってるときだったんです。だから、実質“3ケツ”してたんですよ。その子が免許取ってそのバイクに乗るって最高じゃん!って思います。でも、ひとつ言っておきたいのは『お前、これ絶対に乗りこなせないぞ。クラッチの重さ舐めんなよ』と(笑)

 

――素敵な計画です(笑)。バイクは安全策を講じれば最高に楽しい乗り物ですしね

 

つるの 僕も若いころいっぱい転んだけど、やっぱり楽しい思い出しかないですもんね。

 

ツーリング、バイク仲間について

――ツーリングにはどのあたりに行かれるんですか

 

つるの 藤沢からだと、南箱根の『バイカーズパラダイス』までがちょうどいい距離なんです。1時間くらいだし、コーヒーを飲みに行くのにぴったりですよ。

 

――このあたりだと、海も山も近くていいですよね

 

つるの あとは、海沿いの134号線を走って、平塚のあたりによく行くレストランがあるんですけど、そこまで走って休憩して帰ってきたり、小田原にすごく美味しいラーメン屋さんがあるんで、そこに行くとかですね。

 

――そういうときって、バイクはどれで?

 

つるの Z900RSです。やっぱりZはよそ行きという感じで、乗ってると気合が入るんですよ。

 

――他のオートバイよりも?

 

つるの はい。走ってるのを見かけた方が声かけてきますから。常に緊張しておかないと、発見されると『つるのさーん』って声かけられますしね。僕は、バイクは『走る名刺』だと思っているので。

 

――バイクは走る名刺、ですか。なるほど

 

つるの バイクはライダーの個性が出る、いわばモビルスーツじゃないですか。このZを見たら、みんな僕だってわかりますからね。

 

――たしかに趣味趣向や個性が、車種やカスタムに現れますね

 

つるの Zに乗ってると、みんなが声かけてくださるし、『ステッカーください!』って言われます。だから、いつもステッカー持ってないと。あ、これどうぞ(スタッフにステッカーをくれるつるのさん)。

 

――ありがとうございます(笑)。ちなみに遠方へのツーリングは?

 

つるの 伊勢神宮に行きましたね。ドレミの藤野さんと2人で、真冬に。晴れてたんですけど風が強くて寒かったですね。あまりに寒いんで、藤野さんが途中で自転車用のハンドルカバーを買ってました(笑)

 

――藤野さんもですが、バイク仲間ってどういった方がいらっしゃるんですか

 

つるの 俳優さんだと、木下ほうかさんとか。たまにこっちに来て一緒にコーヒー飲みに行ったり、僕のツーリングにも来てくれますね。

 

――木下ほうかさんはこの連載にもご登場していただいてます。そういえば、たしかつるのさんの妹さんもライダーだとか

 

つるの 妹もこの前、ヤマハのビラーゴを買ってました。僕のまわりにはライダーが多いんですよ。日本テレビのアナウンサーの滝(菜月)ちゃん、久野(静香)さんとか。バイク王さんのおかげで、バイク界のいろんな方と知り合いになりました。メディアの方から、ミュージシャン、格闘家、芸能人、アナウンサー、芸人さん、YouTuber、オンオフのライダーさん。ホットロッド系の方もいます。ほんとノージャンルで、『楽しきゃいい!』みたいな。

 

――「楽しきゃいい!」の掛け声で人を集めるのって、実際はなかなか難しいんじゃないですか

 

つるの 僕が天然だからだと思いますよ(笑)。天然で行けるし、強い“こだわり”があるわけじゃないので。もともと僕自身、仕事柄がそうじゃないですか。俳優でもないしミュージシャンでもない。そもそも肩書きがない。なんでもありなんです(笑)

 

バイク業界の「つなぎ役」に

――お仕事のフィールドに、バイクを持ってこようと思ったきっかけとかはあったんですか

 

つるの 10年くらい前かな、バイク王さんのイベントに僕のドゥカティで行って、ツーリングしたんですよね。それからのつながりで声をかけてくださって、そこからですかね。でも、特に意識はしてなくて、自然と今のようになった感じです。

 

――先程伺った『パパツー』など、バイク王さんがバイク文化を作ろうとしているのってすごいですね

 

つるの そう、だからオフロードの人たちも、レーサーの人たちも、みんなそこでつながったんですよ。去年、『乗るのたの士』でイベントをやって、ごちゃまぜでライダーをみんな集めたんですよ。オフロードで土しか走ってない人がサーキットを走ったりして、すっごい面白かったんです。

 

――参加したライダーさんたちには貴重な機会になったでしょうね

 

つるの バイクって一言で言ってもいろんなタイプのバイクがあって、オフはオフ、SS(スーパースポーツ)はSSって棲み分けがあるじゃないですか。僕は全部が楽しいから、みんな知り合いになって“つなぎ役”をしていったら、そんなことになりました。

 

――こだわりがない、つるのさんだからできる“つなぎ役”なんですかね

 

つるの 僕、昔から思ってたことがあって、バイク好きな人ってこだわりがあるのはいいんですけど、こだわりが強すぎると、世界が狭くなってしまうじゃないかなと。僕は純粋にバイクが楽しければいいし、これじゃなきゃダメだっていう、そういうのは必要ないかなって思ってたんです。こだわりがあることが、バイクの良さでもあるんですけどね。

 

――つるのさんが、棲み分けという間仕切りを取ってしまおうと

 

つるの それも別に狙ってやってるわけじゃなくて、ピュアに『バイクに乗るの楽しいよね』って言い続けたらそうなった感じです。だから……バイク業界って狭いなって思いました。

 

――というと?

 

つるの 変な話ですけど、こんな自分ですら、いろんな人をくっつけたりできるわけじゃないですか。なんで今までバイク業界の方がやってこなかったのかなって。僕でもできるのに、と思ったんですね。

 

――それが“狭さ”に感じたと

 

つるの もちろん、みんなバイクが大好きだし、“こだわりを持ってることがこだわり”なんだろうなって思います。こだわっていくなかで、自分の好きなジャンルを深掘りしてくって面白さはあるんですけどね。横につながっていくと、もっと楽しいんじゃないかなぁ。

 

マニアックな世界の面白さを世の中に伝えたい

――バイクもそうですけど、つるのさんって趣味全部で深掘りしていってないですか?

 

つるの 全部そうしたくなってくるんですよ。僕の父親が59歳で早死にしたんで、僕は“太く短く”の人生だと思ってるんですよ。だから、楽しいことを全部やって、最後はもう『つるの剛士はめっちゃ楽しかったな、だからもういいや。来世頑張ろう』って感じで死ねたらいいなと思ってます。

 

――そういう人生哲学をお持ちなんですね。だから面白そうだなと思ったことは……

 

つるの 全部やる。将棋もそうです。バーっと入り込んで、将棋の世界ってこんな感じなんだー面白いなーって。僕が天然ぶっていろんなことやると、面白がって業界のほうも乗っかって来るんですよ。将棋も、『藤沢でタイトル戦やりませんか』なんて話していたら、今年来たんですよ、遊行寺で女流のタイトル戦が。『やったー!』って。

 

――それはすごい

 

つるの もうひとつ、自分がハマったことの裾野を広げたくなってくるんですよね。マニアックな世界ってどれも面白いじゃないですか。そこにいる人たちもみんな面白い。こんなに楽しいぜっていうのを、みんなに教えたくなってくるんですよ。それが結果として仕事になってるってこともあるんですけど。

 

――でも、マニアックな世界って閉ざされているじゃないですか。そこに入っていくのって勇気いりませんか

 

つるの 『なんでお前みたいなやつが入ってくるんだよ』っていう“大気圏”みたいなものがあるんですよ、全部の世界に。そこに入っていくのが好きなんです。そこにいかにして馴染むかってのが大事ですね。馴染むと、もうこっちのものです。

 

――そういうのをつるのさんがご自身で楽しんでいらっしゃる

 

つるの はい。どの世界も全部そうですけど、ある程度の知識や技術が伴わないと認められないんです。『ちゃんとこの人、好きなんだ』って思ってもらえないと、仲間として受け入れてくれない。でも僕はそこまでのめり込んじゃうので、みんな認めてくるんですよ。

 

――カッコだけじゃなく、仲間認定されるレベルに達するくらいにハマる。そうやって趣味を広げていかれてるんですね

 

つるの そうです。どの世界も魅力があるんですよ。

 

バイクとは、「自由」そのもの

――最後になりますが、つるのさんにとってバイクとは?

 

つるの そうですね、バイクとは『自由』ですね。行きたいところに、自由気ままに、ドアトゥドアで行ってくれて、途中下車もできる。車で行きたいとは思わないけど、バイクで行きたいと思う場所はいっぱいあります。北海道とか絶対バイクのほうがいいじゃないですか。

 

――同じ場所に向かうのでも、車とバイクじゃ趣が異なりますよね

 

つるの それに、みんな自分のバイクがモビルスーツでしょ? それぞれにキャラクターがあって面白い。サービスエリアとかも、バイクがきっかけで話も弾みますしね。ほんとに、バイクは走る名刺なんです。

 

――ご趣味でもあるし、お仕事でもある。これからのバイク人生も、楽しみですね

 

つるの やっぱり子どもとあちこち行きたいんですよ。5歳の息子があれだけバイクにハマってるので、2人でキャンプに行ったりもしたい。今、ランブレッタをオフ仕様に改造しようかなと思ってるんです。ブロックタイヤとか、パーツがいっぱい出てるんですよね~。

 

――カスタム計画も尽きないですね。じゃあ次はぜひ親子ツーリングの取材をさせてくださいね

 

つるの はい、よろしくお願いします!