もっと詳しく

headless 曰く、

IBM PC (IBM 5150) が 12 日、40 周年を迎えた(IBM のツイートIBM100 – The PCThe Register の記事)。

IBM 5150 が発表されたのは 1981 年 8 月 12 日。価格は 1,565 ドルで、16 KB の RAM にディスクドライブなし、VisiCalc や EasyWriter といったアプリケーションを搭載していた。当時の IBM でエントリーレベルのコンピューターといえばミニコンピューター System/38 (9万ドル) または、重量が 20 kg 以上あり持ち運びは困難な IBM Portable Computer (9千ドル) だったのに対し、IBM 5150 は大幅な低価格化を実現した。

それまでの IBM は販売する製品をすべて自社で設計・製造してきたが、1,500 ドルのパーソナルコンピューターを実現するため、Microsoft の DOS や Intel の 8088 プロセッサーなど、他社の既製品パーツを初めて利用することとなった。モニターは IBM Japan から、ドットマトリックスプリンターは Epson から購入し、IBM で設計したのはキーボードとケースだけだったという。IBM 5150 は小売店を通じて販売され、メディアからは「The IBM PC」と呼ばれるようになる。IBM PC はよく売れ、後継の IBM PC XT や IBM PC/AT などへと続いていく。

IBM PC は他社がソフトウェアや周辺機器を開発できるよう回路図やソフトウェアのソースコードを公開するオープンアーキテクチャー製品だった。しかし、IBM PC BIOS がリバースエンジニアリングされて Compaq や Dell、HP などが「IBM 互換機」を発売するに至り、IBM 互換アーキテクチャーは業界標準に、PC は一般名詞になっていった。これによりプロフェッショナルコンピューティングとパーソナルコンピューティングの間に壁はなくなり、我々の生活に大きな変革をもたらした。

すべて読む

| ハードウェアセクション

| ビジネス

| ハードウェア

| IBM
|
この記事をTwitterでつぶやく
この記事をFacebookで共有
この記事をGoogle Plusで共有
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ストーリー:

和文のオープンソース・ゴシック体フォント「IBM Plex Sans JP」公開
2021年07月30日

IBMが社内のメールシステム移行に失敗。Slackに依存する状況に
2021年07月08日

日本IBMの幕張データセンターで発煙を伴う電源故障、複数の地方銀行などに影響
2021年06月29日

米IBM、世界初の2nm製造プロセスを用いた半導体製造技術を発表
2021年05月12日

IBM、包括的IT用語への置き換えを推奨・非推奨とする用語リストを公開
2021年04月14日

IBMと富士フイルム、580TBデータカートリッジを実現する磁気テープ高容量化技術の実証に成功
2020年12月18日

IBM x86サーバ事業をLenovoに売却。売却金額は23億ドル
2014年01月24日