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この記事は Developer Programs Engineer の Christopher Arriola による Google Cloud Blog の記事 “Announcing version 6.0 of the Maps and Places SDKs for iOS” を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

12 月 1 日(米国時間)、Maps SDK for iOS と Places SDK for iOS の新しいバージョンをリリースいたしました。バージョン 6.0 では、サポート対象の iOS のバージョンが iOS 12 からとなり、Apple M1 マシン上で iOS 14 以降のシミュレータを使用して開発する際に必要なバイナリを含む XCFramework のプレビュー サポートを提供し、デベロッパーの開発速度向上を実現します。また、このバージョンには、デベロッパーの皆様からのリクエストに基づいて、マーカーを地図に追加した際のアニメーション動作に関する新機能も追加しています。

マーカーのフェードイン アニメーション

バージョン 6.0 では、マーカーをマップに追加した際の表示をアニメーション化できるように、kGMSMarkerAnimationFadeIn という新しい GMSMarkerAnimation タイプが導入されました。

サンプルアプリで MarkersViewController をご覧ください

これを使用するには、マーカーをマップに追加する前に、マーカーの appearAnimation プロパティを設定します。
Swift

 let position = CLLocationCoordinate2D(latitude: -33.86, longitude: 151.2)

let marker = GMSMarker(position: position)

marker.appearAnimation = .fadeIn


Objective-C

 CLLocationCoordinate2D position = CLLocationCoordinate2DMake(-33.86, 151.2);

GMSMarker *marker = [GMSMarker markerwithPosition:position];

marker.appearAnimation = kGMSMarkerAnimationFadeIn;


XCFramework のサポート

従来、Maps SDK for iOS と Places SDK for iOS は、アプリの開発とリリースに必要なアーキテクチャを含む単一の .framework ファイルとして配布されていました。しかし、Apple M1 マシンを使用する場合、新しいバリアントである arm64 シミュレータに対応させるため、SDK を新しい XCFramework 形式に再パッケージ化する必要がありました。

Apple M1 マシンで以前のバージョンの SDK の使用を試みたことがある方は、以下のエラーに見覚えがあるはずです。

ld: building for iOS Simulator, but linking in object file built for iOS, file ‘[…]/GoogleMaps/Frameworks/GoogleMaps.framework/GoogleMaps for architecture arm64

Maps SDK for iOS と Places SDK for iOS のバージョン 6.0 のリリースでは、XCFramework のプレビュー サポートを提供し、Apple M1 マシンで発生していた上記のエラーを解消しています。プレビュー サポートの使用方法について詳しくは、Maps と Places のスタートガイドをご覧ください。

Maps SDK と Places SDK の XCFramework バージョンはベータ版のため、これらのバージョンは開発目的でのみ使用し、アプリをリリースする際には .framework バージョンを使用することをおすすめします。今後の SDK では、XCFramework のサポートを一般提供する予定です。

バージョン 6.0 をインストールしサンプルを確認する

CocoaPods や Carthage を使用して Maps SDK for iOSPlaces SDK for iOS のバージョン 6.0 をインストールできるようになりました。SDK の XCFramework プレビュー版をインストールする場合は、[Installing the XCFramework] タブをご覧ください。サポートする iOS バージョンは iOS 12 からとなるため、バージョン 6.0 を使用して開発するには Xcode 12 以降を使用する必要があります。iOS 11 のサポートは現在中止していますが、Maps SDK for iOS と Places SDK for iOS の古いバージョンを指定することで、引き続きご利用いただけます。

Google Maps Platform に関する詳しい情報はこちらをご覧ください。ご質問やフィードバックはページ右上の「お問い合わせ」より承っております。

Posted by 丸山 智康 (Tomoyasu Maruyama) – Developer Relations Team